参議院選挙に際して、
各候補者の演説を
You tubeで見ていました。
数ある演説の中で、
気になったひとつが
“れいわ新撰組”から
比例代表公認候補である
安富 歩(あゆみ)さん
のものでした。
安富さんの演説を
複数見て、はじめに
話されていたのは、
ご自身の名前の読み方を
変えたことでした。
元々は歩(あゆむ)で、
歩(あゆみ)に
変えられたそうなんです。
なぜ、変えたのか!?というと、
歩(あゆむ)という名前は
お母さんから叱られる時に、
ずっと使われてきた名前らしく、
今でも安富さんは
歩(あゆむ)と呼ばれると、
怯えて、
ドキッとするそうです。
歩(あゆみ)に
変えたらドキッと
しなくなったそうです。
そして、安富さんが
ご自身の経歴を
紹介されて、
“京都大学経済学部に
合格した時も、
東京大学東洋文化
研究所教授に
なったときも、
日経・経済図書文化賞
受賞が決まった時も、
全く嬉しくなく
只々、ほっとしただけ”
だったそうなんです。
“成果を上げなければ、
生きていられない”
“合格しなければ、
死ぬ”
という恐怖心が
煽られることで、
自分自身を駆り立て、
その恐怖心から
常時、逃れるために
本心では
全くやりたくない行動を
継続することが出来て、
その結果として、
常人では
なかなか難しいとされる
目標を達成してきたと
言っていました。
そして、安富さんの
私見では、
学歴エリート達は、
ほぼみんな上記で
のべたような、
“成果を上げなければ、
生きていられない”
“親からの期待に
応え続けなければ、
死んでしまう”
など、
恐怖心を
煽られ続けた結果として、
今もなお、
“学歴エリートは、
誰かに何かを
言われると思って、
怯えている”
“幼少期に感じた
恐怖心が
植え込まれている”
と言っていました。
親からの虐待は、
確かによく聞く物理的な
暴力だけでなく、
言葉、仕草などの
非言語情報も含まれ、
子供達の理想・希望を
無視して、
親達が望む方向に
仕向けて行くことも
該当すると
言っていて、
いわゆる
“恐怖を用いた支配”、
は私も強く同意する
部分でもあります。
では、
“なぜ、親達は、子供達の
気持ちを無視してまで、
学歴エリートを育て
ようとするのか!?”
ですが、
ここからは
私の推察も含まれますが、
これは
現在の日本でも
公然と行われている
(親達は)
学歴差別された経験をもつ
被害者であるからと
思います。
有名進学校に
行った人達は、
有名大学に進み、
一流企業・上級公務員に
就職して、その後、
昇進する毎に、
昇給されて、
豪華な家に住み、
高級車を乗り回して、
高価な外食を楽しみ、
優越感に浸りきることが
出来ます。
また、
そのイズム・ライフサイクルを
自分たちの子供へと
引き継いていく、
これが当たり前だと
思い込んでいると思います。
どんな小さな劣等感でも、
感じることが嫌で、
少しでも自分自身が
勝っている部分を
誇張表現する
傾向にあると思います。
私には
“学歴エリート”という概念を
強く信じている人達が
上記プロセスを
肯定していると同時に、
学歴差別をされる側に
まわりたくない
(劣等感を
感じさせられるから)、
とても強い恐怖心が
原動力で、
つまりは学歴差別を
する側にまわりたい
(ずっと優越感を
感じさせて
もらいたいから)
という、
恐怖心・劣等感・優越感など
の感情に支配されて、
全く無意識的に
世代間連鎖を起こして、
今もなお“学歴エリート”を
作成し続けているのだと
思います。
この部分を聞いていて、
私にも心当たりがあります。
私の両親は、
学歴エリートでは
ありませんでした。
父親は、中卒後、
夜間高校卒、
母親は中卒でした。
私が幼い頃から
ずっと父親から
“東証1部上場の
会社に行け、
そのためには
大学にいけ”
とよく言われたものでした。
両親ともに、
“自分達は学歴がない”を
いう呪縛に
縛られていたのだと
思います。
小学校の頃は、
勉強がよく出来たので、
両親から
“勉強しなさい”
とか
“テストで〇〇だけと、
××しちゃいけない”
などの
恐怖による支配は、
受けた記憶がありません。
しかし、高校生活が
始まった時に、
地元の私塾(学習塾)に
通っていて、
その塾長は、
“無名校から有名大学に
合格させる”
ということを
生き甲斐にして、
精力的に活動を
されていました。
当時、私は高校進学を
しましたが、
良くもなく、悪くもない、
上から数えても、
下から数えても同じ、
平均的な高校でした。
そして、非言語化された
両親からの期待
(学歴エリートになれ、
学歴差別される側になるな、
する側になれ)
と
塾長の生き甲斐に、
ぴったり適合してしまった
訳です。
そして、大学入学まで、
高校生活3年間と
浪人生活2年間、
合計5年間、紆余曲折、
波乱万丈な受験勉強生活が
始まるなんて、
この時は誰も予想だに
しなかったのです。
次回に続く