役割・立場

私は今、自宅で

外出自粛をしています。

 

なぜならば、

いつもお借りしている

 

貸会議室が休止状態、

使用禁止になったり、

 

クライアント様から

コロナ騒動が落ち着くまでは、

 

対面心理セッションを

延期したい

 

旨を頂いているからです。

 

3月中旬頃までは、

その日に行わなければ

 

ならない事

ありましたので、

 

自分としても

役割・立場”

 

果たせていたのだと

思いますが、3月末から、

 

緊急事態宣言が

発令された現在まで、

 

上記の状況であり、

不要不急の外出は

 

全くしておらず、

生活必需品の

 

買い物とたまに

散歩をしているぐらいです。

 

そして、この状況下で、

役割・立場”に関して、

 

私なりに考えてみました。

 

古代ギリシャの

哲学者アリストテレスの言葉で

 

“人間は社会的動物である”、

 

もう少し詳しく考えてみると、

人間はある共同体

 

(家族・学校・会社・

地域・都道府県など)

 

の中で

生きていくために、

 

その共同体で定められている

決まりごと、

 

暗黙のルールを強制的に

守らされていると

 

思います。

 

 

もし、

 

守らなければ、

その共同体内で、

 

“異物”とみなされて、

排除されてしまう

 

可能性がある、

という恐怖があり、

 

それを回避するために、

守らされてしまうという

 

メカニズムです。

 

つまり、役割・立場を

強制される訳です。

 

古からの人間の

特性として、

 

“集団を作る”ということ

があります。

 

 

個々では弱い人間でも、

集団を作れば、

 

それぞれのメンバーの

特徴を活かして、

 

難局を乗り越えることが出来、

各々のメンバー・集団全体に

 

貢献できるからです。

 

これをまた“向社会性”

表現したりもします。

 

ただ、

この“向社会性”について

 

、良く調べてみると、

向社会性とは、

 

相手の気持ちを

理解、共有し (共感)

 

自分よりも相手を

優先させようとする

 

心情や行動である”

 

とあります。

 

“共同体に属する”とは、

集団構成メンバー員

 

なることになります。

 

その時に、自分以外の

他メンバーのために

 

行動を起こす人がいます。

 

この動機については、

自分が

 

“承認されたい”

“称賛されたい”

 

などの

生存欲求と承認欲求が

 

動機付けであると思います。

 

また、他メンバーに対して、

 

“私はあなたにとって、

役に立つ奴です”

 

“私はあなたに危害を

加えたりしません”

 

という事を

示唆する行動も

 

また同じ動機付けであると

思います。

 

(そして、これ以外にも

本当に慈悲の

心から自分に見返りを

求めない動機の

場合もあると思いますが、

本文では割愛させて

頂きます。)

 

向社会性下で、

欲求を満たすために、

 

自分の事は置いておいて、

他メンバーを優先することを

 

繰り返すことによって、

個々人は共同体の中で、

 

自分自身

独自の“役割・立場”

 

無意識的に獲得していく訳です。

 

この学習された動機付けを

心理学では、

 

“ビリーフ”といったり、

コンピューターに準えて

 

“プログラム”といったり

しています。

 

そして、この動機が

 

“承認されたい”

“称賛されたい”

 

などの

 

生存欲求と承認欲求から

出来上がっている

 

ビリーフ/プログラムは、

そもそもは幼少期に

 

両親との関係性の中で、

作り上げられていきます。

 

子供はお父さん・お母さん、

両親から一杯の愛情を

 

貰うために、

生き残るために、

 

認めてもらうために、

向社会性を発揮して、

 

両親の理想に添える

“役割・立場”になるように

 

ひたすら努力をする訳です。

 

そして、いつの間にか、

無意識的に両親が望む

 

虚像(イメージ像);

役割・立場を

 

生きることになり、

その“優秀で、

 

機転が利いて、

優しくて、

 

リーダー的存在で、

強くて、真面目な・・・・など”

 

の自己イメージを

ありのままの

 

自分自身であると

信じ込んでしまいます。

 

ですから、

もし周囲に

 

“いつも劣悪で、

空気を読めず、

 

暴力的で、

自分にはとても甘く、

 

怠け者・・・・など”の

人がいたら、“異物”

 

とみなして、

嫌悪感を持って、

 

排除しようとします。

 

それぐらい、身に着けた

ビリーフ/プログラム、

 

役割・立場は、

その人にとっての正義であり、

 

行動を支配していくのです。

 

次号につづく