鋭いナイフは殺人のために使うのか!?

私は、会社勤めから

個人事業主に

 

転職したので、

よく聞かれる質問で、

 

“会社をやめる時、

こわくなかったんですか!?”

 

というものです。

 

人間は、何か

初めての経験を

 

まさにしようと

している時、

 

やったことがないので、

“知らない”から、

 

恐怖心を感じる

と思います。

 

この恐怖心は、

決して悪いものではなく、

 

極めて正常であり、

危険を回避するための

 

能力として、

非常に重要な

 

役割を果たしている

考えます。

 

ただ、この恐怖心が

強い人とそうでもない人が

 

いて、

 

とにかく新しい路を

詮索し続け、常に

自分自身を新しい

場所で試し続ける人、

変化を望む人

 

 

とにかく古い慣習を

踏襲して、

変化しないことを

望む人がいると思います。

 

私の前職は、

プロフィール

 

書かせて頂いた通りに、

心臓不整脈

 

根治治療として、

 

経皮的カテーテル

心筋焼灼術という

 

術法が考案されて、

それに関わる物品を

 

輸入販売していました。

 

必要に応じて、

医療現場に出向いて、

 

臨床医や臨床工学技士に

正しい使用方法を

 

説明する機会も

ありました。

 

ただ、すべて輸入製品なので、

新しい輸入製品を

 

日本で販売するためには、

日本で薬事承認を

 

厚生労働省から

受けないといけません。

 

ただ日本の厚生労働省は、

薬事承認を下す速度が

 

とても遅いので、

 

ヨーロッパ、アメリカ、

オーストラリア、中国、

韓国、台湾などで

 

先行発売されてしまう

状況でした。

 

ただ、この状況は、

大変都合が良く、

 

世界各国の様々な

評価、医療事故を

 

伺った上で、良い部分も

悪い部分を認識できた上で、

 

日本で発売できるので、

この点では都合が

 

良かったと思いました。

 

そして、ある時、

アメリカ本国で

 

とても画期的な

新商品が開発された

 

ニュースを聞きました。

 

その製品が説明された

動画資料を見て、

 

本当に驚きました。

 

 今まで、不可能であると

思われていたものが

 

 

技術によって、可能になった

訳ですから・・・。

 

その画期的新商品は、

いつもの流れ通りに、

 

アメリカ本国、ヨーロッパ、

オーストラリア、韓国、

 

台湾などで先行発売されて、

使用実績が学会報告や

 

医学論文で発表され始め、

タイミングを同じくして、

 

心臓治療に関する

大きな学会が日本で

 

開催されました。

 

私は、いずれこの画期的

新製品を日本市場に

 

販売して、

海外の評価と共に

 

紹介することが

職務だったので、

 

この学会に

聴講参加しました。

 

そして、目的にしていた

シンポジュームに

 

参加することが出来、

演者はヨーロッパでは、

 

特にドイツが医療経済において、

発達しているので、

 

その中でも権威と言われる、

 

ライプチヒ大学の

ゲルハルト・ヘンドリック

 

主任教授が

選出されていました。

 

そして、

 

ヘンドリック先生の

プレゼンテーションは、

 

非常にわかりやすくて、

既に5,000症例以上の

 

使用経験のデータを基に、

医学論文に投稿された

 

内容を抜粋していたので、

とても説得力があったと

 

記憶しています。

 

パワーポイントを

使用した

 

プレゼンテーションが

終了して、

 

質問タイムになった時、

ある若い先生(多分、韓国)が

 

質問をされていました。

 

 質問の内容、

“その製品は画期的だが、

反面、わが国では

 事故も報告されている、

不慣れな先生は

使わない方が

いいのではないか!?”

 

という趣旨でした。

 

この質問は、いずれ日本で

発売した時に、絶対、

 

日本人臨床医からも出てくると

容易に想像できるものでしたので、

 

私はヘンドリック先生が

どのように、回答されるのか、

 

注目したら、

 

Are you going to use

a sharper knife

for murder?”

 

より鋭いナイフは、

殺人のために使うのか、

 

と言葉を発したまま、

沈黙が続き、500人収容の

 

会場が水を打ったように静かで、

やがて、一人の小さな

 

拍手から始まって、

会場全体に拍手が

 

広がっていきました。

 

この事例からも

理解できるように、

 

いくら画期的で

あったとしても、

 

新しい製品を

使う時は、

 

今までと使い勝手が

違うので、

 

恐怖心がある

ものだと思います。

 

でも、その恐怖心を

乗り越えた時に、

 

以前と比較して

くらべものにならない程の

 

作業効率向上、

手技成功率UP

 

実績として

報告された訳です。

 

私達は、今、コロナ禍であり、

過去に大切にされていた

 

慣習を手放し、

新しい慣習を容認する

 

タイミングに来ているの

かもしれません。

 

その際、あなたは、

怖いけど新しい

 

慣習を容認できるように、

ご自身を作り変えますか、

 

それとも、あくまでも

古い慣習を大切にして、

 

変化しない、ということを

選択しますか?

 

どちらでも、

あなたの意思で

 

選択することが

できますよ。