どの業界に属しても、
必ず慣例のようなものが
存在して、その業界内に
いる限り、その慣例に
強制的に従わされる、
もし従わない輩がいると、
“異端児”とレッテルを
貼られて、
排除されてしまう。
このようなシステムは
どこにでも見られると思います。
例えば、
私の前職サラリーマンでは、
“新入社員は3K
(きつい・汚い・危険)を
率先してやるべき”
“先輩社員より先に
帰ってはいけない”
“飲み会の誘いは
断れない”
などがありました。
不意に、この慣例に従わない輩に
出くわすと、
“あいつは使えない奴”
などの
レッテルを貼られて、
嫌みのひとつでも言われて、
“恐怖心”を煽られることで
慣例に強制的に従わせようという
集団の力が働いたと
記憶しています。
ただ、革新的に世の中を
創り変えていく存在は、
必ず、前例がないところから
スタートしていると思います。
つまり、スタート直後は
慣例に則していない訳ですから、
多勢から
“お前には無理だ!”
“何、考えてんだ!”
“悪い夢だ、諦めろ!”
などの
言葉を浴びせられて、
鼻で笑われ、
吊し上げにあったこと自体、
想像に難しくないと思います。
それでも、反抗勢力に
怯むことなく、最後の最後に
突き抜けることが出来た時、
その時には既に
“異端児”ではなく、
“常識”になっているし、
反抗勢力も応援勢力に
変化している可能性が
高いと思います。
今年、遂に、
“異端児”
から
“常識”
になること、
本当の意味で突き抜けた
存在を私はずっと
応援し続けてきました。
お笑い芸人であり、
絵本作家のキングコング
西野亮廣さんです。
彼はいわゆるお笑い芸人が
売れっ子芸人になるまでの
過程で、絶対に必要な
プロセスと思われてきた
“ひな壇;ガヤ”
(トーク番組、バラエティ番組で、
複数段になっている後方に座って、
MCの邪魔をしないように、
笑いを取ったり、番組進行を
スムーズにしたりする役回りの芸人)
を拒否して、露出する場を
テレビではなく、You tubeや
オンラインサロンに舵を切った。
そして、お笑い芸人とは
程遠い、絵本作家の道を
歩み始め、絵本業界での
常識と言われるものを
次々と打ち破って、
銀座で単独個展開催に
続いて、ニューヨークでも
絵本絵画展を大成功させた。
絵本“えんとつ町のプペル”では、
異端児ぶりが十分に発揮されて、
ネット上に全ページを無料公開して、
話題になり、絵本業界では
1万部売れればヒットと
言われる中で、
絵本“えんとつ町のプペル”は、
55万部の大ヒットになった訳です。
西野さんの算段では、
“いくら無料公開しても、
絵本を読み聞かせするためには
購入する必要がある”
という思惑が
ズバリ的中した訳で、
内容を全て確かめた上で
購入できる顧客にとって、
これ以上の安心を
担保されることはなかったと
思います。
この販売手法は、
もちろん前例がありませんでした。
そして、次に、
西野さんが動いたのが、
旅行代理店“てるみくらぶ”倒産で、
被害にあった顧客1名に、
旅行代金30万円、
クラウドファンディングを使って、
プレゼントしたことで一躍、
いい意味でも、悪い意味でも
注目を浴びました。
当時、日本での運用が
初期段階で
全く理解されていなかったので
“クラウドファンディング”を
宗教だの、詐欺だのと
揶揄されました。
次に、注目されたのが、
“リベンジ成人式”:
着物販売・レンタル会社
“はれのひ”が
成人の日、当日
、倒産してしまい、
一生に一度の日に成人式を
迎えられなかった人達に、
クラウドファンディングを使って資金を
調達して、
レンタル着物、着付け、髪結い、
豪華クルーズ船2隻を
貸切った“リベンジ成人式”を
プレゼントした訳です。
更に、
映画“えんとつ町のプペル”の
映画化が決定したら、
この映画に子供達を招待
(結果として、約3万人の子供達を招待)
するためのクラウドファンディングで、
約6千万円を集めてプレゼントしたり、
していると、その西野さんの生き方
に共感して、応援する人達が続々と
現れて、映画“えんとつ町のプペル”の
広告を六本木メトロハット
(1週間の広告料 1,265万円)を
ジャックするクラウドファンディングが
成功したり、
映画“えんとつ町のプペル”の内容を
ラップ調に紹介した動画が
You tubeにアップされたり、
細かいものを入れれば
きりがないほどの応援が
今もなされています。
応援されている方々は、
私を含め、
夢を語れば笑われて、
声を上げれば叩かれる
経験をしていて、
2020年コロナ禍関連の
暗いニュースで落ち込んでしまった
世の中を最後ぐらいは
明るく終わりたいという人達なんだと
推測します。
“前例がない”ところから、
異端児のレッテルを貼られて、
排除されたところから、
絶望を感じても、自分を
信じて努力し続けた西野さん、
いつしか、絵本無料公開や
クラウドファンディングは当たり前に
行わるようになっている現在、
誰が西野さんの事を異端児で
あるといえるでしょうか。
異端児呼ばわりされてから、
約8年、遂に集大成として、
映画“えんとつ町のプペル”が
12月25日に封切られます。
私はもちろん、鑑賞するつもりです。
自分自身を勇気づけるためにも・・・・。