空白恐怖症

先日、

You tubeで街角インタビューの

 

動画を見ていた時に、

“空白恐怖症”なる

 

単語が出てきました。

 

Webで調べてみると、

 

スケジュール帳に空白が多く、

予定が記入されていない

状態に不安を感じること。

そういう気持ちになることを

病気の症状になぞらえて

作られた言葉”

 

“スケジュール帳を真っ黒に

していないと気が済まなくて、

(空白があると)暇だと

不安になるという症状”

 

であると記載がありました。

 

今に始まったことではなく、

古くは1959年、

 

アメリカの循環器内科医である

フリードマンとローゼンマン博士に

 

より提唱された
「タイプA」という性格傾向は、

 

心筋梗塞のリスクが

高い傾向ですが、

 

いくつもの仕事を同時に行い、

仕事に追われ、他人からの

 

承認欲求が強いという

特徴を持ち、スケジュールを

 

一杯にしておかないと

不安になるというものでした。

 

 

この令和の世でも、

上記と同じく、文字通り、分刻みの

 

仕事スケジュールを組んでおかないと、

不安で仕方ないという方と、

 

仕事ではなく他人と会う

予定という場合もあります。

 

 

ちなみに、

私自身は上記でお示しした

 

仕事スケジュールについては、

会社員時代“空白恐怖症”

 

あったと思います。

 

私は過去、残業月200時間以上で、

国内外出張をしていた

 

時期があって、

 

“今日が何曜日かわからない”

 

もしくは

 

5時と言われても、早朝の5時なのか、

夕方の5時なのか、わからない”

 

時があり、

それぐらいスケジュール帳が

 

真っ黒状態でした。

 

 

そして、“空白恐怖症”について、

さらに詳しく調べてみると、

 

1020代世代では、

“予定が空いていることが何よりも怖い”

 

ということで、

 

どうやって空白部分を

埋めようか、と考えて、

 

必要もないのに、

わざわざアルバイトを

 

入れてみたり、

そんなに親しくもない

 

友人と会う約束を入れてみたり、

してスケジュール帳が

 

真っ黒になっている状態を

見て、安心するそうです。

 

 

SNSを通じて、

InstagramTwitterFacebookで、

 

友達が楽しそうで、

充実してそうな写真投稿を

 

見ると、劣等感を感じて、

 

“自分は充実していない”

“なんか自分は寂しい”

“暇な時間が多い事は悪い”

 

などを感じて、

多少、無理してでも、

 

直ぐには必要のない予定を入れて、

充実している感覚/感情を

 

味わうことに無心になるそうです。

 

 

では、なぜこのような

“空白恐怖症”は

 

起こるのでしょうか?

 

 

まず、この空白恐怖症に

なりやすい人を特徴としては、

 

 

周囲からどのように

思われているか、に

 

常に気を使って、真面目で、

神経質な方に多いと思います。

 

このようなタイプの人は、

自分自身の存在価値を

 

存在そのものではなく、

自分自身の外側に

 

見出そうとします。

 

ですから、

 

SNSの“いいね”の数、

友達登録者数、

コメント数など

 

の増減で気分が高揚したり、

落ち込んだりするので、

 

無理してでも、楽しそう、

充実してそうな写真を

 

SNS上にアップする目的で、

無茶な行動スケジュールを組みます。

 

 

 

この行動の根源となっているのが、

恐怖心や寂しいという感情で、

 

どんな形でもいいから

他人とつながっていたい、

 

多くの他人とつながっている

自分自身は認められるけど、

 

つながっていない自分は

認められないし、その状態が

 

怖くて受け入れられないです。

 

 

だから、

その恐怖心と寂しいという感情を

 

癒すために、

スケジュール帳の空白を

 

予定で埋める、

 

至急には必要のない人に

面会する、

 

アルバイトをいれる、など

 

の予定を作って、

スケジュール帳に書き込み、

 

それをながめることによって、

優越感を感じ続けることで

 

恐怖心や寂しいという

感情に向き合わなくて

 

済む訳です。

 

 

恐怖心や寂しいという感情から

自分自身を麻痺させることが

 

出来る訳です。

 

では、

 

空白恐怖症から脱するためには、

どうすればいいのか、

 

というと方向性としては、

 

“スケジュール帳に空白があっても、

自分自身の価値とは

何も関係ない”

 

“スケジュール帳に空白があっても、

私はこのままで大丈夫”

 

ということです。

 

冷静に考えて頂ければ、

理解できると思いますが、

 

自分を認めるため、

評価するための材料が

 

全て外部

(予定の多さ、いいねの数、

友達登録者数、コメント数など)に

 

あるので、自分自身の努力で

それをコントロールするには

 

限界があります。

 

 

そうではなくて、

 

“もともと自分は

存在しているだけで、

唯一無二の存在であり、

それだけで価値がある”

 

ですから、恐怖心や寂しさの感情に

影響されることなく、空白のある、

 

暇な時間のある、スケジュールを

選ぶこともできるし、

 

繁忙期には予定が詰まった

スケジュールを選ぶこともできる、

 

どちらでも選ぶことが出来る状態が

空白恐怖症を脱した状態です。

 

 

脱するためのアプローチ方法は

様々ありますが、

 

 

①行動を変えてみる

(意図的に、暇な時間を

作ってみる、

必要最小限の予定しか組まない)、

 

 

 

②自分自身の内側に向かって、

“別に、スケジュールの多さで、

人間の価値は決まらないから、

怖がらなくてもいいよ”

と語りかけてみる、

 

 

③空白があると

認識した時に感じる、

“恐怖心と寂しさ” は

思い込みであるので、

実害はなにもない、

ことを体験してみる

 

などありますが、

 

ひとりで無理な方は

ご相談ください。

 

あなたの勇気をお待ちしています。