他力本願してみたら・・・。

皆さん、

他力本願という言葉を

 

聞いたことが

あるんじゃないか、

 

と思います。

 

ご存知の通り、

意味は、

 

“自分は努力をしないで、

周囲の他人に

全てを任せきること、

他人まかせ”。

 

しかし、これは誤解で、

本来は、浄土真宗を

 

開いた親鸞聖人

曰く、他力とは、

 

他人の力ではなく、

仏の力の

 

阿弥陀仏(あみだぶつ)の

慈悲のはたらきを

 

いうそうで、

仏さまの生きとし

 

生けるものを

救わずには

 

おれないという

強い願いのはたらき、

 

これが「他力本願」

なのだそうです。

 

 

今日は、本来の意味とは

かけ離れるのですが、

 

私のところに相談に

いらっしゃる方々で、

 

“ご自身では、

もう精一杯努力されている訳

ですから、他力本願して

みたらいかがですか!?”

 

と申しあげることが

たまにあります。

 

私自身、会社員経験も

あるのですが、会社員時代に

 

仕事で大成功、偉業を

成し遂げた人達、

 

様々なコミュニティで

多くの人達が集まっている

 

代表者には、

共通点があると思うんです。

 

それが、今回の表題である、

“他力本願”で、

 

ここでは便宜的に

使わせて頂く意味として、

 

“自分で出来ることは、

既に精一杯

努力している状態で、

自分の専門分野では

ないから、他人に援助を

求めることが

できること”

 

です。

 

 

端的に、他人に頼むことが

出来る人、という訳です。

 

“人間は社会的動物である”

ということは、

 

ご存知の方も多いと

思います。

 

人間は生まれた後に、

様々な共同体

 

(家族・学校・会社・地域・日本)

に属して、特性として、

 

向社会性という性質を

発揮しようとします。

 

向社会性とは、

 

“所属している

共同体のために、

自分のことは置いておいて、

共同体のために

尽力すること、

 

グループの秩序を

守るために、他の構成員から

認知を受けるために、

明文化された、

もしくは暗黙の

決められたルールは

死守すること、

 

そして、

 

構成員の中で

向社会性を発揮しない人

がいれば、異端児と

レッテルを貼って、

排除しようとすること”

 

などが含まれると思います。

 

この向社会性を

持っている人間は、

 

上記で述べたように、

自分の事は

 

横に置いといて、

共同体のために、

 

一生懸命に、自己犠牲を

払って尽力しますから、

 

任された業務、任務は、

ちゃんと実行されますし、

 

責任感も強い、と思います。

 

 

人間一人でできる量は、

たかがしれているのに、

 

向社会性を

強く持っている人間は、

 

他人から依頼されたことを

断らない、

 

(断ると異端児の

レッテルを貼られて、

排除される思い込みを

持っているから)、

 

抱えきれないものを

持っているにも関わらず、

 

他人に甘えたり、

頼ったりしない、

 

訳です。

 

周囲の他人からは、

無理してでも期待通りに

 

返してくれるので、

信頼はされる反面、

 

いいように便利屋として

使われることもあります。

 

その特性が極まってくると、

(当事者ご本人は

全く意識出来ていません)

 

うつっぽくなったり、

身体的不調が見られ始めて、

 

全く脈絡がない状態でも、

涙が流れてしまう

 

症状がでることがあります。

 

さらに、この向社会性が

極まった人は、

 

かなりの自己犠牲を払って、

構成員の一員として

 

認知されるために、

がむしゃらに

 

努力していますので、

周囲の他人にも、

 

同じだけの努力をするように、

強制するような傲慢さ

 

発揮するので、

人間関係も

 

うまく行きません。

 

 

この行き過ぎた向社会性は、

 

幼少期に子供らしくなく、

感情表現しない方が

親から可愛がられた、

 

兄弟、姉妹の面倒を見たり、

お母さんの愚痴を

聞いてあげた時に

凄く褒められた、

 

周囲の人達に

気を使っていると

みんなから称賛された、

 

などの経験を経て、

 

子供らしく、

わがままを言ったり、

 

感情のままに表現すること

を我慢したりして、

 

人格が形成されていきます。

 

このまま、大人になっていくと、

 

他人に甘えること、

他人に頼ること、

わがままを言うこと、

自分の気持ちを

優先させること

 

が極端に出来なくなり、

結果、行き過ぎた向社会性を

持ってしまいます

 

ただ、共同体の中では、

“役に立つ便利屋”として

 

認知されていますから、

“居場所”はある訳です。

 

それで、このような

行き過ぎた向社会性を

 

もっている人達に対して、

上記でお示しした様に、

 

大成功している人、

偉業を成し遂げた人

 

のように、他人に頼む、

他人に援助を求める

 

他力本願”してみたら、

どうですか!?“

 

といってみると、

まず出来ませんし、

 

やりたくないと

おっしゃいます。

 

ご自身の身体的不調があり、

うつっぽいにも関わらず・・・。

 

たしかに、無理もない

ことと思います。

 

今まで、

ずっとやってこなかったこと

ですから、

 

他人に甘えたり、

頼ったりすると、

 

何か怖い事が起きると

予期不安から

 

行動が

制限されてしまいます。

 

 

この恐怖感情があることで、

自分ひとりでは、

 

抱えきれないほどの

負荷を抱えて、

 

最後には、

身体的不調を訴えて、

 

シャットダウンして

しまうような現象

 

が何度も何度も

起き続けます。

 

少しずつ、

 

他人に甘えてみる、

他人を頼ってみる、

わがままをいってみる、

自分の気持ちを

優先してみる、

 

を試してみてください。

 

きっと、体感で

感じる恐怖心が

 

徐々に薄らいでいくことが

理解できると思います。

 

身近なパートナーがいる方は、

まずは膝枕を

 

やってもらってみて下さい。

 

最初は、罪悪感・恐怖心が

あるかもしれません。

 

ただ徐々に慣れていきます。

 

身近なパートナーがいなくて、

ひとりでやってみても、

 

なかなかうまくいかない方も

いらっしゃると思います。

 

 

そのような方は、

是非、ご連絡ください。

 

あなたの勇気をお待ちしています。