“大きなチカラ”を使いたいあなたへ

先日、劇団四季による、

歌劇:アナと雪の女王

 

を観劇する機会を

与えられました。

 

私自身、2014年に

映画が大ブームに

 

なった頃には、

一切興味がなかったのですが、

 

挿入歌である

 

Let it go

 

 

“扉をあけて”

 

など、

 

テレビやSNSで流れていたので、

記憶に残っていました。

 

そして、今回、劇中で、

観客に対して、

 

様々な大切なメッセージが

含まれていたのですが、

 

私が印象に

残ったものがありました。

 

それは、主人公である

エルサのものです。

 

ご存知ない方も

いらっしゃると思いますので、

 

少しだけ背景を

説明しますと、

 

エルサはある魔法を

使えるのですが、

 

自分自身では、

感情が高ぶった時に

 

コントロール出来ない

ものです。

 

 

その魔法というのが、

触れたものを凍らせたり、

 

雪や氷を作れてしまう、

というものです。

 

そして、

 

エルサが8歳の時に、

誤って妹アナに使ってしまい、

 

意識不明の状態に

してしまった、という

 

経験からエルサは、

仮にコントロールできない魔法が

 

不意に発動しても、

誰も傷つけないように、

 

自主的にひきこもり策をとった、

というストーリーなのですが、

 

この部分に

私は凄く引き付けられました。

 

今回はあくまでも寓話の

中のお話ですが、

 

この私達が生きている

現代社会でも、

 

魔法という

名前ではありませんが、

 

 

“大きなチカラ”を

習得したい、

 

もしくは、

 

“秘伝の~”とか、

”門外不出の~”とか

“選ばれし人しか~”

 

などの

 

キャッチーな文言とともに、

高額なビジネス/心理講座の

 

広告がSNS上に

散見されると思います。

 

私自身がセミナージプシーを

経験しているので、

 

“大きなチカラ”

得たいという欲求は、

 

凄くよく理解できます。

 

最初は、

心理学の基礎的な講座に

 

参加していたと思ったら、

あれよあれよと高額で、

 

いかにも怪しい講座に

散財した上で、

 

隙あらば、

さらなる“大きなチカラ”

 

得るために、情報収集を

欠かせない状態でした。

 

ちょうど同時期に

セミナージプシーを

 

やっていた人の中には、

日本では開催されないから

 

アメリカまで受講しに行った、

 

とか、

 

瞑想やヨガについて、

極めた結果として、

 

“大きなチカラ”を得たい

がために、

 

インドやヒマラヤまで行く方々も

らっしゃいました。

 

 

そして、

私はそこまで覚悟とお金が

 

なかったので、

出来なかったのですが、

 

経験してきた人達の

お話を聞いて、

 

イメージだけが膨らんで、

羨ましいと思っていました。

 

そして、その経験を

積んだ人達が

 

アウトプットの場として、

ライブ心理セラピー/セミナーが

 

開催されて、

そこに参加しました。

 

その当時、

セミナージプシーの仲間たちが

 

ほとんど参加していました。

 

日本では、

まだ知られていない療法で

 

あったので、参加者皆、

興味津々です。

 

抽選で当たった人達が

ご自身の向き合いたい

 

テーマを出して、

その都度、

 

心理セラピー/カウンセリングを

受けていきます。

 

ライブで行われていましたので、

質問もその都度

 

対応してもらえたので、

参加者の満足度は

 

高かったと思います。

 

 

後日談、抽選に当たって、

幸運にも受けることが

 

出来た人達に、

その後の経過について、

 

伺ってみたら、

全員とは言わないまでも、

 

“(最新の心理セラピー

/カウンセリング)

受ける前より調子が

悪い”

 

と思ってもみなかった言葉に

出会いました。

 

たしかに、受けた直後には、

症状が悪化した、

 

ということは伺ったりしますが、

時間経過と共に

 

落ち着いて、受ける前よりも

明らかに状態が良くなった、

 

という種類の感想は

よく伺います。

 

しかし、この方々については、

あまりいい感想は

 

聞こえてきませんでした。

 

これは、

 

何が起きているのか、

考えてみると、

 

上記でお示ししたエルサが

体験したことと

 

同じようなことが起きていた、

と思いました。

 

 

 

つまり、

 

“大きなチカラ”を

使える器(在り方)に

 

なっていないにもかかわらず、

使ってしまったので

 

ポジティブ反応より

ネガティブ反応が

 

大きくなってしまったのだと

感じました。

 

結果的に、参加者全員、

実験ラットとして使われた、

 

ということが後になって、

判明した訳です。

 

いまでこそ理解できますが、

“何(新しい知識・テクニック)を

 

やるか、が重要ではなく、

誰(在り方を持っている人)が

 

やるか、が重要である”

思えるようになりました。

 

実際、様々な心理療法の

師範と呼ばれる人達は、

 

何か特別な方法を

使っているか、と言えば、

 

そんなことはなく、

凡事徹底していることで、

 

最大級の成果を

あげていると思います。

 

カウンセラー/セラピストとして、

日々精進する

 

心構えはとても大切だと

思いますが、

 

ココロが技術・知識を

超えない限り、

その技術・知識は

本物にはなれない、

 

という趣旨のことは、

言葉が違えど、

 

多くの講師たちが

言語化してくれています。

 

 

“大きなチカラ”を得る

ということは、

大きな責任を伴います。

 

使い方を間違えれば、

クライアントさんの人生を

 

めちゃめちゃに

してしまうかもしれません。

 

ですから、

 

実際に、“大きなチカラ”を

使って、多くの他人に

 

関わっている人達は、

“チカラなどいらない”と

 

思っているのが、

本音であると思います。

 

“大きなチカラ”の怖さを

知っている人のみが、

 

“大きなチカラ”を使える

資格が与えられるのだ、

 

と思いますが、

その領域まで達した人は、

 

“大きなチカラ”を使わずに、

他人に関わっていると

 

思います。