映画:異動辞令は音楽隊を観て

先日、

直感で観たい、と思った、

 

映画:異動辞令は音楽隊”を

鑑賞してきました。

 

この映画は、

以前に元SMAP草彅剛さん

 

主演のミッドナイトスワンを

とった内田英治監督であり、

 

主演は近年、テレビドラマ、

映画と演技の幅を

 

広げられている阿部寛さんで、

中高年が持っている

 

昔作り上げた古い価値観に

しがみ付くあまりに、

 

新しい価値観を

受け入れられずに、

 

“頑固者”と言われてしまう

自己表現が不器用な

 

ベテラン刑事

演じられていました。

 

 

この映画の内容は、

表題のとおりでネタバレに

 

なっていると思いますが、

警察署で花形であると

 

認識されている

刑事からある日、

 

異動辞令が出て、

音楽隊への異動が命じられる、

 

というものです。

 

このようなケースは、

世の中でも観察できますよね。

 

以前に、

私が勤めていた会社での

 

事例も含めて、

人のココロの動き、

 

苦難困難に陥った時の

対処法をご紹介したい、

 

と思います。

 

 

この映画の中に

出てくる阿部寛さん

 

演じる刑事は、

勤続30年のベテラン刑事で、

 

会議や打ち合わせ

なんかよりも、

 

“現場でひたすら

足でかせげ”

 

ということを

大切にされていました。

 

民間人が安全に暮らすために、

悪は絶対に許さない、

 

その昔ならば、

なにもクレームがなかった

 

刑事捜査も、

いまではコンプライアンス違反と

 

見なされる行為も

抵抗なくやってしまう

 

熱血漢でした。

 

 

そんな主人公がある日、

音楽隊へ異動を

 

命じられまず。

 

“なんで、俺が・・・”とともに、

全てがまったく

 

うまくいかない状況で、

叫び声を上げて、

 

泣くシーンがとても印象的でした。

 

(私も同じような経験を

したことがあるからです。)

 

一切、異動辞令を

受け入れられていない状況が

 

伝わってきます。

 

そりゃそうです、刑事で

あることに誇りをもって、

 

“足で稼ぐ”(活動量)に

自負があった訳ですから・・・。

 

以前、私が勤めていた会社でも、

 

“世界に冠たる研究を

製品開発に活かしたい”

というエンジニア、

 

“売上げ記録で

伝説の営業員と言われたい”

 

という意気込みを

持った新入社員が、

 

数年後には研究開発とは縁遠い、

広告宣伝部にいたり、

 

営業とは全く関係ない

と言っても過言ではない

 

総務部にいたり、

いつも光が当たらない

 

斜陽部にいたり、

数多くの似たような

 

事例を見てきました。

 

住宅ローンや家族のために、

不本意ではあるけれど、

 

かなり無理して受け入れた方

 

 

納得いかずに、

転職された方も

 

いらっしゃいました。

 

 

概して、

人間生きていれば、

 

自分自身が

思い描いている

理想の人生

 

 

現実に起きる人生

 

があまりにも違い過ぎて、

困惑して、

 

受け入れられない、

ということは、

 

きっとみなさん経験されたこと

があると思います。

 

上記のお話は象徴であり、

映画の中での話や

 

私個人の話は事例であって、

みなさん全般にあてはまる話です。

 

日常生活において、

苦しみや生き辛さを

 

感じていらっしゃる方々は、

大なり小なり理想と

 

現実にギャップがあって、

そのギャップが

 

あまりにも大きく感じるので、

 

“認めたくない”

“受け入れたくない”

 

とずっと思っているので、

ずっと苦しみ、

 

生き辛さを感じて

生きている状況が続く訳です。

 

では、

 

受け入れらないと思う

困難/課題が

 

発生した時、

どのようにして困難/課題を

 

乗り越えていくのか、

どのようにして

 

受け入れていけばいいのか、

というお話ですが、

 

まず、

“受け入れられない状況”を

 

よく観察すると、

必ず、ご自身の中に、

 

“受け入れられない”と

価値判断を

 

している価値観がありますので、

同定してみてください。

 

 

映画の話でいえば、

 

刑事であることには、

生き甲斐を感じるけど、

音楽隊の活動を

自らやることは困惑する、

 

製品開発している

エンジニアは有能で、

尊敬されるに値するが、

広告宣伝はそうではない、

 

トップ営業員の自分は

認められるけど、

そうではない自分には

価値がないと思ってしまう、

 

など、判断する基準が

必ずご自身の中に

 

存在すると思います。

 

 

この価値判断基準は、

全てのものにおいて、

 

持っていますし、

対象物の違いによって、

 

濃淡が出ることがよくあります。

 

そして、

上記に提示した文章を

 

よく観察して頂くと

理解できるのですが、

 

そうではない側、

自分自身でダメだと思っている側は

 

まず“思い込み”であるということ、

そして、その“思い込み”は、

 

強い感情体験と共に、

出来上がってしまっているということに

 

気が付くことが重要です。

 

本来、刑事であっても、

音楽隊であっても、

 

製品開発エンジニアであっても、

広告宣伝部であっても、

 

トップ営業員であっても、

違うかったとしても、

 

等価ですよね。

 

ところが、ご自身の中で、

階層が出来上がっていて、

 

下層に価値判断された状況に

身を置くことは、

 

感情として

 

“怖い”

“悲しい”

“みじめ”

“侮辱的”

 

などを強く感じてしまい、

その感情が不快極まりないので、

 

“認めよう”“受け入れよう”

とはしない訳です。

 

ですから、

その不快極まりない感情を

 

少しずつ感じていると、

だんだんとその現実を

 

受け入れることに

前向きになります。

 

コツとしては、

“時間が掛かる”ということを

 

念頭にやることです。

魔法、王道はありません。

 

特定の不快極まりない感情を

感じたくないので、

 

理想を作り出し、

感情を感じることを

 

回避していたことで

価値判断基準が

 

出来上がってしまった

メカニズムなので、

 

避けてきた感情を

感じることで、

 

価値判断基準が

薄くなり、もしくはなくなることで、

 

目の前に起きている

困難/課題を

 

受け入れることが出来、

それが出来れば、

 

もう既に困難/課題は

困難/課題では

 

無くなっています。

 

 

そして、その時、困難/課題に

感謝ができるあなたに

 

なっていることでしょう。