
最近は
あまりWebニュースとして
流れなくなった
“フジテレビ問題”。
ある特定の人物が
決定権を握り続けると、
必ず、暴走して
予想もしなかった末路を
迎える事例として
典型例だと思います。
現場の
自由な発想や
挑戦的な
企画が抑えられ、
「無難な企画」
や
「スポンサー受けの良い内容」
に偏る結果、
視聴者のニーズから
ズレていったんだと思います。
もう一つ
大きく取り上げられた
事例を挙げると、
“ジャニーズ性加害問題”です。
この問題も
“フジテレビ問題”と
同じく、
決して報道されることなく、
2023年に元所属タレントが
会見を開いて、
社会問題になりました。
2023年10月に「SMILE-UP.」に
社名を変更されて、
被害者への補償を
進める組織となり、
新たな所属タレントの
マネジメントは
「STARTO ENTERTAINMENT」
であり、“ジャニーズ”という
名称がこの世から
消えた大事件でした。

これ以外にも、
中古車販売・買い取り・
修理などを
全国展開する
ビックモーター問題
や
学生アメリカンフットボールの
常勝軍団
日本大学
アメリカン
フットボール部の廃部
など、
問題はバラバラに
起こったように見えますが、
これらの問題が
発生した本質は全く同じです。
今回、
ピックアップした
4つの事例について、
なぜ“崩壊”の末路を
たどったのか?
お話したいと思います。
抽象的な表現になりますが、
過去の成功した
経験から
出来上がってしまった権力の
過集中状態を
お客様市場が時間と
共に変化しているにも
かかわらず、
成功体験の執着を
手放すことが
出来なかったから、
ということです。
人間が作り上げている
組織・グループは、
必ずしも繁栄し
続ける訳ではありません。
進化・成長するために、
必要なステップを
踏まなければなりません。

それは
紀元前500年前に
すでにヒンデゥー哲学の中で、
三位一体;
ブラフマ神、
ヴィシュヌ神、
シバ神
が存在して、
人間の進化・成長に
影響を与えていると、
先人達が
気付いていました。
今回は、
このモデルを使用して、
説明します。
ブラフマ神は、創造の神であり、
宇宙・生命の創造を司って、
ヴィシュヌ神は、維持の神であり、
調和と秩序を司って、
シバ神は、破壊と再生の神であり、
変化と開放を司っています。
上記、4つの事例は、
全て成功体験によって、
“良い”と価値判断された
人事や戦略が
いつの間にか、
特定の執行部に
権力が集中して、
その状態を破壊せずに、
維持させ過ぎて、
内部から能動的に
破壊させることを
ためらっていたので、
大スキャンダルとなり
外部から既存概念の
破壊がもたらされたと
思います。

このメカニズムは、
人間個人でも全く同じです。
私の経験を基にして、
説明します。
私は、
医療機器メーカーに就職後、
4年目に異動があって、
心臓不整脈治療
診断機器関連の部署で、
不整脈治療に関する
デバイス・
機器の販売促進・
マーケティング・
啓蒙活動に
携わっていました。
当時、
心臓不整脈は、
薬物治療しか
選択肢がなかったので、
循環器内科の先生方の
中でも不人気でした。
ここが創造の部分です。

1998年に治療困難で
あるにもかかわらず、
患者人口が
もっとも多い心房細動という
不整脈の
根治療法が見つかって、
市場が盛り上がって、
循環器内科医で
不整脈を
専攻する先生も増えて、
莫大な市場規模となり、
有能な人財のハンティングが
行われていました。
私は、国内では、
次世代の治療機器の
輸入準備、
若手社員の教育、
先生方への表敬訪問、
手術見学、
海外出張では、
施設見学、
日本人医師の帯同、
国際学会参加、
情報収集など、
超多忙を極めました。
この当時の残業時間が
200超時間/月でした。
有能な人財、
成功に導ける人財、
失敗しない人財など
言われていたと思います。
これが維持の部分です。

承認欲求や
自己顕示欲を
ドライバーとして、
馬車馬のように
働いていましたが、
若手活躍の顕在化、
先生方の世代交代、
旧経営陣との軋轢
などで、
気が付けば
出世競争から
外されて、
今まで
開拓してきた
顧客担当から
も外されてしまいました。
疑問はありましたが、
“結果で見せてやる”
と思って、
さらに自分を
厳しく律して、
多忙なスケジュールを
こなしていたと思います。
そして、
38歳のある朝、
身体中が激痛で、
立ち上がれない状態になり、
少し良くなって動ける時に
病院にいって、
精密検査をしてもらいましたが、
“原因不明”と
診断されました。
同僚や上司には、
このことは言っても、
“原因不明”だったので
理解が得られず、
少し状態が良くなったら、
以前のように働く、
また全身激痛で、
立ち上がれなくなる、
を約5年間、
症状は続きました。
その間に、
同僚達からは
信頼がなくなり、
会社でも
中心ポジションから外されて、
“居場所”がなくなった感覚で、
無理に明るく振る舞っても、
虚しい気持ちしか
ありませんでした。
ここが破壊の部分です。

後から思えば、
破壊ステージが始まる時も、
その期間中も、
いっぱいサインが
出ていたんだと思います。
気が付きたく
なかったんだと思います。
あなたの
人生にも、
きっと創造・維持・破壊が
起きていると思います。
破壊という言葉だけでは、
悪いイメージが
先行してしまいますが、
人間が進化・成長するために、
今まで経験によって
体得した
思い込みや
大切にしていることを
執着することなく、
能動的に捨てなければ、
外部から圧力が掛かって、
受動的に捨てさせられる
ショックを伴う出来事が
絶対に起きます。

ココロが張り裂けるほど、
何もやる気起きないほど、
絶望しか感じない
かもしれません。
しかし、
その出来事は、
あなたが
進化・成長するために、
絶対に必要な
出来事です。
大切なのは、
その出来事から
何を学ぶか、
ということです。
そこに気が付ければ、
そのショックだった出来事は、
あなたの中で
終わっていきます。
そして、その出来事に
感謝することが
出来ますよ。