幼児的万能感

皆さんの周囲に

こんな人いませんか?

 

 

お店の店員に無理を言って、

特別扱いを要求する人、

 

 

 

周囲の人達は、

私のために行動を

起こすべき

(私は具体的には

行動しないにも関わらず)と

思い込んでいる人、

 

 

 

“環境が悪い”

“他人が悪い”

と言って、

自分が主体的には

一切努力はしないけれど、

 

“私は世界を変える人間、

私はこんなもんじゃない、

私を認めてくれない

周囲が悪い”

と思っている人、

 

 

 

 

自分の落ち度や失敗に

向き合わず、

“物事うまくいかないのは、

関わる人のレベルが低いから”

と他責的な生き方しか

出来ない人、

 

 

 

根拠のない自信を持っていて、

周囲の人達は

私を待ち望んでいると

思い込んでいる人

 

 

などです。

 

 

 

このような状態を、

ココロの世界では、

 

幼児的万能感

(ようじてきばんのうかん)

 

呼んでいます。

 

 

 

言葉の通り、

子供のように精神的に

 

未熟で成熟できておらず、

自分は何者にでもなれる、

 

何でもできるという

万能感のことを指します。

 

 

 

 

 

 

幼児的万能感は、

子供の頃であれば、

誰しもが持っているものです。

 

 

 

 

 

 

しかし、

大人になるにつれて、

 

自分の能力の限界や

周りとの比較、

 

また自分の得意不得意を

理解して、

 

徐々に薄れていくものです。

 

 

 

 

成長していく過程で、

多くの失敗や挫折に

 

向き合っていくうちに、

人に譲ったり、

 

我慢したりして、

世の中の一般的な道徳や

 

妥当性を学習し、

成長していく訳です。

 

 

 

 

 

 

しかし、

 

中には幼児的万能感を

持ち続けたまま、

大人になってしまう人がいます。

 

 

 

 

 

例えば、

 

泣きわめいて

自分の要求を通そうとしたり、

 

癇癪を起して周囲に

当たり散らしたりして、

 

子供の頃、

そのままの立振る舞いを

 

大人になっても

変化させない人です。

 

 

 

 

少しココロの世界に

興味がある方なら、

 

この幼児的万能感は、

 

 

『青い鳥症候群』

とか、

『ピーターパン症候群』

 

 

 

と呼ばれていたことを

ご存知かもしれません。

 

 

 

 

 

 

幼児的万能感を

持っている人の

 

ココロの中では、

 

理想の自分

(自分の意向通りに

世の中が回っている、

不可能などない、

丁重に扱われて当然)

 

あって、

 

 

その理想の自分

現実の自分だと思っていて、

 

現実世界を受け入れられない、

ゆがんだ自己イメージのまま

 

大人になってしまった訳です。

 

 

 

そして、

ちょっとした指摘でも、

 

万能感・理想の自分を

崩すものなので、

 

恐怖を感じて

激しく反応をします。

 

 

 

 

些細なことでも、

ひどく傷ついて、

 

打たれ弱いのですが、

(理想の自分ではないので

 

その事を認めることが出来ません。

 

 

 

 

具体的な事例としては、

少し前になりますが、

 

飛行機に搭乗した際に、

乗務員から

 

マスク着用の要請に対して、

大声で抗議をして

 

拒否をした上に、

乗務員の腕をねじって

 

負傷させて、

 

新潟空港

(本来の目的地は関西空港)

 

緊急着陸させた

“マスク男”がいましたよね。

 

 

 

 

そして、その“マスク男”は、

千葉の飲食店でも、

 

店員からマスク着用を

促されたが、拒否したために、

 

警察官が出動。

 

 


その警察官の

顔を殴ったとして、

 

公務執行妨害で

現行犯逮捕された事件を

 

覚えていますか?

 

 

 

“マスク男”は、

大阪の富裕層で育って、

 

東京大学法学部を卒業して、

その後、

 

東大大学院法学政治学研究科に

進学していた世間的にみれば、

 

エリート中のエリートですが、

上述した

 

“幼児的万能感”をもったまま、

大人になってしまった

 

典型例だと言えます。

 

 

 

 

では、

この幼児的万能感を

 

持った人に遭遇した際、

どのようにすればいいのか?

 

 

 

 

 

 

    適切な距離を取ること

 

自分のことは自分で

責任を取ることができないと

 

友人関係を続けることが

出来ません。

 

わがままな自分と

ありのままの自分を

 

勘違いしているので、

巻き込まれない様に、

 

適切な距離を

取る事が大切です。

 

 

 

 

    周囲の人達が

本人の肩代わりをしない

 

 

 

 

本人の理想の自分が

巻き起こしたトラブルを、

 

周囲の人達が肩代わりを

してはいけない、

 

ということです。

 

 

その図式はその本人が

子供の頃から

 

親が肩代わりをしていた

図式とまったく変わらないので、

 

肩代わりしてしまうと、

成功体験になって、

 

何度も繰り返そうと

思う訳です。