
私は大阪出身なので、
お笑い文化には
とても魅かれます
先日、『The Second』という
漫才賞レースがありました。
コンビ結成16年以上の
漫才師たちによる
しのぎを削る“戦い”です
多分、多くの方々にとっては、
『M-1 グランプリ』
(コンビ結成15年以下の
漫才師たちによる戦い)の方
が知名度は
高いかもしれません
その『The Second』で、
今回エントリーされていた、
“ザ・ぼんち”というコンビ、
なんと芸歴54年目の
ベテランコンビが
私にとっては、
とても印象的でした
私が子供の頃、漫才ブームに
乗って当時の人気漫才師たちが
出演するテレビ番組で
ネタ見せしていたし、
詳細を調べてみると、
1981年には
『恋のぼんちシート』で
オリコン2位、全国縦断コンサートを
行って、日本武道館でも公演して、
コンサートをおこなった
最初の漫才師になったそうです

劇場の出番と地方巡業、
取材などで多忙を極めて、
楽屋で点滴を打ちながら、
仕事をこなし一時、
解散して、バラで活動したり、
長い休止期間を経て、
2002年に再結成された、
そうです
この“ザ・ぼんち”は、
浮き沈み栄枯盛衰が
激しい芸能分野で、
一時期ではあっても
“大成功”を収めた一方で、
1986年に一旦解散した時、
コメントが残っていましたが、
「頂点から一気にどん底でした。
自殺したらどんだけ楽かと思った。
オヤジの墓の前で、
ホンマ泣きました」
とありました
そして、
今回、『The Second』に
過去の栄華を一旦脇に置いといて、
チャレンジャーとして挑戦
ネタ自体、根幹部分は同じでも、
令和の時代の観客に
寄り添ったものだと
思いました

人間、
一度でも成功体験をすると、
その時の方法が
“正しい”と無意識で思っているので、
何度も何度も
同じ方法を繰り返します
しかし、
時代の趨勢、
人々の好みが変化し、
高度な情報伝達技術が
凄まじい変化速度を
作り出しているので、
一度成功したからといって、
もう一度、
同じ方法で
成功することは
まずありえないと
考える方が
適切だと思います
また、
一度でも大成功した人達は、
エベレストより
高いプライドが出来てしまって、
新たに挑戦することを
“今さら・・・(失敗したら)
恥ずかしい”
とか、
過去、
大成功した時の
キラキラ光っていた
栄光が忘れられずに、
傷がつくことを怖れて
挑戦することを
諦めてしまうこともあります

そして、
我々も日常生活で、
学校や仕事を通じて、
様々な場面に出会います
その過程で、
うまく人間関係、
信頼関係を構築したり、
深耕を深めたりして、
“成功体験”を
積み重ねています
日常生活で、
身を置いている場や
出会う人達は、
そんな劇的に変化しないので、
やがてその成功体験は、
“パターン化”されて、
“パターン”認識され、
思考力を奪っていきます
学校にしろ、会社にしろ、
人間が多く集まる集団で、
人間関係・信頼関係において、
成功し続けることは
ある意味
生死に
係ることだと思います
人間は社会性の動物だから、
仲間と見なされるために、
何もトラブルが起きないように、
危険異端児だと
見なされないように
考え、行動して、成功体験を
積み上げて、
仲間から信頼を勝ち得ない
といけないと思うわけです。
ただ、
この繰り返し行動が
あなたの持っている
人格や可能性を
制限していることが
理解して頂けると思います

新たな挑戦をすれば、
心配することがある、
叩きのめされるかもしれない、
絶望するかもしれない、
ボロボロで
立ち上がれないかもしれない、
既知の安全地帯から
飛び出るので、
“怖い”と感じるのは、
当然です
ただ、
笑われても、
叩かれても、
怖くても、
挑戦することには、
莫大な価値があります。
最初、怪訝な顔をして、
“やめとけ”“諦めろ”って
いっていた周囲の他人達、
過去に挑戦して
傷ついてしまって、
パターン化してしまった
周囲の他人達を
あなたが
助けてあげることが
出来ます
“俺も、私も、(できるかも)”
って思ってもらえる
かもしれません
成功体験は、
時にとても邪魔になります
そして、
挑戦はあなただけでなく、
周囲の他人達にも
勇気を与えますよ