仮面はあなたではない

仮面舞踏会って

聞いたことあると思います。

 

 

発祥は、イタリア;ヴェネツィア、

 

中世から近代にかけて

ヨーロッパの宮廷で

 

盛んに行われた

仮面舞踏会の発祥の地。

 

 

 

妖しげな仮面と

煌びやかな衣装で素顔を

 

隠して踊る「マスカレード」は、

この都市から

 

ヨーロッパ中に

広がったといわれています。

 

 

 

 

武器を持たずに、

仮面をつけていれば、

 

一般市民でも

参加出来たため、

 

後に大人気イベントに

なったそうです。

 

 

 

 

 

 

この仮面舞踏会が

大人気になって理由として、

 

身分や地位、年齢などを

隠すことで、

 

普段とは異なる

自由な交流を

 

楽しむことができ、

他の参加者の素顔を

 

知ることができません。

 

 

 

 

現代に残されている

文化としては、

 

体感として、

コスプレイベントや

 

ハロウィンイベントに

近いものがあると思います。

 

 

そして、

 

 

この現代に生きる

一般人と呼ばれる

 

人達も日常生活において、

全自動で仮面を被って、

 

状況に応じて掛け変えて、

社会に適応していますよね。

 

 

皆さん、気付いてますか?

 

 

 

 

 

 

ある時は、

 

毎日を

 

フツーに生きる主婦だったり、

 

かわいい、気の利く嫁だったり、

 

子供に愛情を注ぐ母親だったり、

 

様々な種類の仮面を

自動的に

 

かけかえていると思います。

 

 

 

 

 

 

私の事例でご紹介すると、

 

 

入社して、

3年間は飛び込み

 

営業メインで、

販売会社の中でも、

 

有名な売れない

営業マンでした。

 

 

 

 

 

日々、

 

開業医の先生方、

動物病院の先生方に

 

医療機器を提案して、

販売することを

 

やっていましたが、

全く売れませんでした。

 

 

 

 

この経験を通じて、

自信が無くなって、

 

自分を信じられなくなり、

ネガティブな発想しかしない、

 

冴えない営業マンの仮面

被っていたと思います。

 

 

 

 

自分で自分を責め立てて、

手荒く扱っていたので、

 

営業所に帰っても、

 

 

“売れていない”ことに

対するいじめをうける

 

しかありませんでした。

 

 

ですので、

ますます仮面

 

外れなかったんだと

思います。

 

 

 

 

入社4年目に異動になって、

心臓不整脈治療に関する

 

医療機器とデバイスの

担当になりました。

 

 

 

 

輸入事業の一環でしたので、

英語必須でしたが、

 

製品全般ではなく、

専門性が高い分野でしたので、

 

私の性分と合ったのと、

日本においての

 

心臓不整脈治療が飛躍的に

発展する有様を目撃出来て、

 

日進月歩で

新しい治療方法が発表されて、

 

そのトレンドについていくだけでも

情報通になっていました。

 

 

 

 

この頃から、

 

新製品導入や

国際学会に

 

参加するために

海外出張へ行ったり、

 

日本に帰国した時には、

影響力がある、

 

政治力がある

不整脈医を訪問して

 

情報提供を定期的に

行っていました。

 

 

 

その際、

手術に立ち会いをして、

 

デバイスの正しい使い方を

説明したり、

 

後進の指導をするために、

勉強会をひらいたりして、

 

超多忙な日々を

過ごしていました。

 

 

 

 

 

 

この頃につけていた仮面は、

いわゆるデキル奴、

 

効率性と結果を追い求めて、

会社の期待に応え続ける

 

スーパーサラリーマンの

仮面をつけていました。

 

 

 

 

最先端の治療に

取り組む先生方と

 

一緒に日本での

不整脈治療の

 

一端を動かしている

自負はありました。

 

 

 

 

そして、

 

 

だんだん付けている仮面

 

 

本当の自分

 

解離していることを

感じ始めます。

 

 

 

この頃、

 

業績好調だったんですが、

残業時間

 

200超時間/1か月

していたのですが、

 

出来なくなってきている

自分がいました。

 

 

自己顕示欲が叶って、

優越感を感じられる仮面が

 

引きはがされていきました

 

 

 

そして、

 

最後には、

 

原因不明の

全身激痛によって、

 

立ち上がれなくなり

その状況を

 

受け入れるしかなくなりました。

 

 

 

 

私は超多忙で、

仕事が順調だった時の仮面を

 

自分自身だと思っていました。

 

 

飛び込み営業を

やっている時の仮面

 

 

過労で倒れて、

一切仕事出来なくなった

時の仮面

 

は見ない様に

していたと思います。

 

 

 

でも、

 

 

 

何ものでもない自分

 

 

強制的に向き合わされる

事態が起きました。

 

 

皆さんも

この仮面を付けていると、

 

 

優秀な会社員

 

として、

 

頭の回転がはやい

キャリアウーマン

 

として、

 

子育て熱心な母親

 

として、

 

 

周囲からみなされて、

優越感・多幸感を

 

感じられて、

自己顕示欲が

 

満たされるかもしれません。

 

 

でも、

仮面はあなたじゃありません。

 

 

 

 

気付いた時には、

取れなくなって、

 

仮面とあなた、

主体と客体の

 

関係性が入れ替わって、

主体であるあなたではなく、

 

客体である仮面を

つけたあなたが独り歩きを

 

始めるかもしれませんよ。

 

 

 

仮面を取る勇気をもって下さいね。