感情は筋肉に宿る

ココロを学ぶ講座で

勉強していると、

 

過去の有名な学者が

残した言葉に

 

出会うことがあります。

 

 

 

 

 

 

今日ご紹介したい言葉は、

 

『感情は筋肉(筋膜)に

宿る』

 

という言葉です。

 

 

 

 

 

オーストリア出身の

精神分析家・精神科医の

 

ウィルヘルム・ライヒ

残したと言われています。

 

 

 

 

 

この

『感情は筋肉に宿る』

 

という

言葉を具体的に説明すると、

 

ある感情を感じている時、

身体において

 

筋肉の緊張具合は

毎回同じで、

 

 

感情の種類によって、

緊張する筋肉が違い、

 

緊張度合いも違う、

 

 

そして、

 

その感情を

表現することができない

 

 

筋肉に蓄積されていく、

という意味です。

 

 

例えば、

 

 

怒りの感情

感じている時は、

 

首筋、肩の筋肉は

硬くなって、

 

眉間にしわが寄るほど

緊張しています。

 

 

 

 

呼吸が浅く、

速くなり、

 

歯を喰いしばっている

状態になると思います。

 

 

 

怒りを感じる時は、

 

必ず、

毎回

同じ状態になっています。

 

 

 

 

怖い感情

感じている時は、

 

身体が小刻みに震えて、

 

呼吸が浅くなり、

背筋が丸まって、

 

肩口が閉じてしまって、

視線が下を向いている

 

状態になっていると

思います。

 

これも、

必ず、

毎回

同じだと思います。

 

 

 

 

この様に、

感情と身体の筋肉の動きは、

 

密接に関係していることが

おわかり頂けると思います。

 

 

 

 

もう少し身近な事例であれば、

部屋の中で閉じこもって、

 

誰とも喋らないでいると、

どんどん起きもしない

 

将来の不安を考えて、

感情が落ち込んでしまうので、

 

部屋の中でも立ち上がって、

軽い体操、

 

柔軟運動だけしてみても、

感情が上向く感覚

 

感じたことありませんか?

 

 

 

 

 

 

この密接な関係を

様々なところで

応用がされています。

 

 

 

 

例えば、

 

ネガティブ感情

(怒り、怖い、悲しい、

嫌い、納得がいかない)を

 

 

感じ続けて、辛いですよね。

 

 

 

頭の中をかけめぐるイメージは、

その感情が湧き出てきた時の

 

映像が何度も何度も

再生されてしまって、

 

思い出さない様にしようと

思っても思い出して

 

しまう時ありませんか?

 

 

 

 

 

このような状況で、

上記で提示した

 

感情と身体の筋肉の動きの

法則をつかってみますと、

 

ネガティブ感情を

感じた際に緊張する筋肉を

 

意図的に変えてみます。

 

 

 

背筋が丸まって、

肩口が閉じ気味で、

 

視線が下を向いて、

呼吸が浅くなって、

 

たまにため息を吐いている、

この時点では、

 

感情と身体の筋肉の動きが

相関しています。

 

 

 

 

これを身体の筋肉の動き、

つまり姿勢を

 

漫画『おそ松くん』の中に

出てくる

 

“シェー!”のポーズ

やりながら、

 

上記のネガティブ感情を

感じてみて下さい。

 

かなり難しいと思います。

 

 

それは、“シェー!”のポーズ

紐づけられた感情があって、

 

少なくともネガティブ感情

ではないからです。

 

 

 

 

“シェー!”じゃなくても、

背筋をピンと伸ばして、

 

肩口を開いて、

斜め45度を見つめて、

 

大きく、

ゆっくりと深呼吸してみると、

 

少し感情が変化した

感覚があると思います。

 

 

 

 

実際に、

 

心理療法でもこの法則は、

応用されていて、

 

PTSD

心的外傷後ストレス障害、

 

トラウマ

(自然災害・地震・

津波やDV・性暴力)

 

残る壮絶な体験を

した人にたいして、

 

心理カウンセリングをやると、

とても辛かった状況を

 

思い出してしまって、

過呼吸状態になって、

 

そもそもカウンセリングが

出来なくなったり、

 

強烈な恐怖を

再体験したくないので、

 

意識が解離している

状態になってしまい、

 

カウンセリング効果がない、

もしくは逆効果に

 

なってしまうこともあります。

 

 

 

このような場合を想定して、

開発されたのが、

 

トラウマ・リリース・

エクササイズ(TRE

 

 

 

 

というもので、

簡単にいえば、

 

恐怖を感じた時に

緊張する筋肉をほぐして

 

緩めるというもので、

 

 

イメージが思い出されるような

話をしなくてもいいし、

 

 

ワークもしなくてもいい、

 

 

誰でもできる身体の動かし方で、

筋肉に溜まっている

 

強烈な恐怖感情を

解放するというのが、

 

このトラウマ・リリース・

エクササイズ

TREの目的です。

 

 

 

 

 

 

心理療法の中には、

直接、記憶やイメージに

 

アクセスすることなく、

問題の感情を感じた時に

 

緊張する筋肉を

緩めることで

 

効果をあげている

療法があります。