
あなたは世の中を
上手に渡り歩いていますか?
小中学校の頃から
クラスの人気者で
みんなから
注目されていた、
成績も大体上位クラスで
模試判定でも
志望校合格圏内、
クラブ活動でも県大会で
優勝できる実力があって、
スポーツ推薦を受けて
有名校を選びたい放題・・・。
もしくは、
有名国立大学に進学して、
在学中に司法試験に合格。
そしてアメリカに留学して、
在学期間中に
ニューヨーク州弁護士
資格を取得。
日本とアメリカを行き来しながら、
企業買収案件や労務問題の
スペシャリストとして活躍。
皆さん、上述した経歴を聞いて、
どう思われましたか?
“へっ~、すごい経歴”
とか、
“うらやましい”
とか、思ってしまうでしょうか?
今日は人間が持っている
嫉妬の感情について、
お話したいと思います。

まず嫉妬の感情は
他人が自分よりも優れている、
または愛情が自分以外に
向いていると感じたときに生じる、
羨望や妬み、
憎しみといった感情であり、
嫉妬は人間の
基本的な感情の一つであり、
誰もが経験するものです。
嫉妬は、
大きく分けて
2つのパターンがあります。
一つは、
他人が自分よりも優れていると
感じたときに生じる
「羨望」や「妬み」です。
例えば、
同僚が昇進したときに
「自分ももっと頑張らなければ」と
感じる一方で、
相手を妬む気持ちも
芽生えることがあります。
もう一つは、
自分が愛情を向けている
相手の関心が自分以外に
向いたときに生じる
「焼きもち」です。
例えば、
恋人が他の異性と親しげに
話しているのを見て、
不安になったり、
怒りを感じたりすることがあります。

嫉妬の感情が悪く表出される時、
“ルサンチマン”と呼ばれる状態で、
私のサラリーマン時代の
事例を使って説明します。
私がサラリーマン時代に
近くで目撃できた
嫉妬感情の
悪い表出については、
Aさん、Bさん彼ら2名、
入社はほぼ同期、
毎年優秀営業員として
二人とも表彰されていました。
そして、
あっという間に営業所長に、
そこでも二人とも
優秀営業所としても、
また優秀な若手営業員を
輩出する指導者として
社内で有名でした。
その功績が認められて、
二人とも国内営業組織を
管理する営業本部課長に
最年少で大抜擢になった時に、
ルサンチマンは起きました。
ふたりはずっとライバルと
みなされていましたが、
ある時から、
AさんがBさんの
あることないことを
社内中に吹聴し始め、
特に執行部で
権力を持っている
役員に取り入って、
“お金にだらしない”
“女性関係が派手”
“毎日、泥酔している”
というものでした。
この事例からも
理解できるように、
AさんはBさんに嫉妬していて、
Aさんは自分自身が
嫉妬感情を
持っているということを
認められずに、
Aさんはあくまで屈折した
独自の正義を貫き通して、
Bさんを誹謗中傷して、
社会的に抹殺しようとすることで
嫉妬感情を
表出させてしまった訳です。
このようなモデル、
自分が嫉妬感情を
持っていることを否定して、
嫉妬対象である相手を
社会的に抹殺しようとする、
あなたの周囲にいませんか?

ルサンチマン感情は
人間であれば必ず発生します。
自分の欠乏感や劣等感を
認めたくなく、
向き合わずに、
歪曲したフィルターで
相手をみて、
自分自身は
似非正義のポジションに
いれば自尊心や自己愛が
傷つかなくて済むからです。
嫉妬は、
必ずしも悪い感情ではありません。
嫉妬心をバネにして、
自分を成長させたり、
相手との関係をより
深めたりすることもできます。
ですから、
嫉妬感情をもってしまうことを
悪いことだと思ってしまう方に
メッセージとしては、
そもそも嫉妬感情は
人間として当たり前の感情で、
良い表出の仕方もあります。
そして、
嫉妬感情を持った時に、
自分の内面に意識を向けて、
“どんな欲求や寂しさを
もっているのか?”、
私だってあの人のように
みんなに認めて欲しい、
愛されたい、
などの本当の自分の気持ちに
向き合ってみて下さい。