世代間連鎖はなぜ起きるのか?

表題に書きました

 

世代間連鎖

(せだいかんれんさ)

 

という言葉、

ココロの世界では

 

当たり前に使われますが、

皆さん、

 

聞いたことありますか?

 

 

世代間連鎖とは、

親から子へ、

 

そしてそのまた子へと、

家庭環境や

 

親の行動パターン、

価値観などが

 

受け継がれていく

現象を指します。

 

 

 

 

 

特に、虐待や貧困、

依存症などの

 

ネガティブな要素が

連鎖することを

 

問題視されることが

多いですが、

 

ポジティブな要素も

連鎖することがあります。

 

 

よくある事例としては、

親からネグレクトでは

 

ないけれど、

関心を持って

 

育てられていない、

大切に育てられていない、と

 

こどもが感じていた、

 

 

 

 

もしくは、

 

 

 

 

もっと過酷な環境で

育児放棄されて、

 

たまに帰ってくる父親は

いつもアルコールで

 

泥酔していて、

機嫌が悪ければ

 

暴力を振るわれたり、

母親はそんな父親に

 

愛想をつかして、

外で複数恋人を作っては

 

父親の留守を狙って

家に連れ込んでくる、

 

その不倫相手も

低俗な奴で、

 

母親が見ていない隙に

私に性暴力・性搾取をしてくる、

 

 

 

 

“こんな人生、まっぴらごめん、

 

自分が大人になって

家庭を持つようになったら、

 

こんな酷い家庭には

絶対にしない”

 

 

と強く自分自身に

誓ってみても、

 

いざ家庭を持つようになって、

自分が経験した

 

劣悪な体験を

絶対に再体験するものか、

 

 

と思っていても、

このような生育環境で

 

15歳頃まで時間を過ごすと、

自己肯定感がすごく低く、

 

事あるごとに自己否定が

止まりません。

 

 

 

そもそも集団

(学校のクラスや会社)に

属した時に、

 

 

“嫌がらせされるかも・・・”

 

とか、

 

“無視されるかも・・・”

 

 

など不安・恐怖を

感じてしまうために、

 

他人との交流がうまくできません。

 

 

そして、

 

 

さんざん苦労した挙句、

やっとのことで

見つけ出した生き残り術は

 

 

“他人軸で生きること”

 

 

だったわけです。

 

 

 

周囲の他人の機嫌を

損ねないように、

 

ひたすら気を使って、

理不尽に感情を

 

ぶつけられても、

 

“止めてください、

NO”といえず、

 

本当はかなりストレスを

溜め込んで、

 

周囲の他人からは、

面倒な用事を頼んでも、

 

イヤとは言わずに

対応してくれて、

 

負の感情をぶつけても、

何事もなかったように

 

普段通りに接してくれる、

一見、処世術としては

 

良さそうに見えますが、

理不尽な思い、

 

怒り、

ストレスは

 

 

確実に身体に

溜め込まれ、

症状

 

(帯状疱疹、

じんましん、

突発性難聴、

過敏性大腸炎、

睡眠障害など)

 

として、現れます。

 

 

 

 

 

そして、ご縁があって

家庭を持てた時、

 

その溜まりにたまった

理不尽な思い、

 

 

怒り、ストレスは

自分より弱い立場の人達

 

(こどもや年老いた親)に

向かって

 

大放出されてしまいます。

 

 

 

 

 

理性的には、

自分がこどもの時に体験した

 

悲惨な体験を

絶対に繰り返さない、

 

 

 

という意識はありますが、

こどもの頃に

 

安心安全な環境ではなかったので、

人間が安心安全を

 

感じた時に分泌される

オキシトシン回路

 

十分に完成していないので、

世代間連鎖を

 

止めようという理性よりも、

自分の身体の中に溜まった

 

未完了の感情を完了させることが

優先されることで、

 

世代間連鎖は

成立してしまいます。

 

 

 

家庭内だけでなく、

職場でも

 

新しく異動になってきた人や

新入社員など、

 

まだひとりで仕事ができない

弱い立場の人に対して、

 

自分が上司や先輩達から

やられてきた

 

いじめや嫌がらせ行動、

パワハラまがいな言動に

 

出てしまう人もいます。

 

 

 

 

 

では、

 

 

世代間連鎖を起こしてしまう

他人軸の生き方を

止めるためには、

 

どうすればいいのか、

 

 

 

 

・不安や恐怖を

感じると思いますが

意思決定は自分でやる、

そしてその決断に基づいて

行動して、責任を取る

 

 

 

・他人からの依頼・要望で、

イヤなものにはイヤと言う

 

 

 

・他人からやられて嫌なことには、

“止めてください”と、

NOを突き付ける

 

 

 

・自分の好き、欲しいと最優先する

 

 

 

・他人と接触しない

自分を大切にするための

自分だけの時間を過ごす

 

 

 

 

“世代間連鎖は

止めなければならない”

 

 

とか、

 

雑誌やWebニュースで

特集が組まれたりしていますが、

 

現実には

資本主義の影響下で

 

“生産性”と結果“を

上げるために、

 

 

影響下にいる人間は

人間らしさを忘れて、

 

ロボットのように体裁だけを

整えるようになって

 

しまっていますよね。

 

 

 

 

相互の人間関係は

ますます希薄に

 

 

 

なっているように

感じます。

 

 

 

 

 

 

この状況下で

世代間連鎖を

 

止める特効薬はなく、

自覚がある個人が

 

ご自身の課題に

向き合っていくしか

 

方法ありません。