
私は
心理カウンセラー/セラピストを
生業としているので、
お客様からは
“さぞかし、優しい人”
というフィルター越しに
価値判断を
されてしまいます。
皆さんが“優しい人”と言えば、
どんな人をイメージしますか?
困った時に、
お願いすれば
すごい自己犠牲を
払ってでも
助けてくれる人
でしょうか、
いつも衣食住、
お世話を焼いてくれて、
小言は言われるけど
いつも心配してくれる人
でしょうか、
どんな時でも見捨てずに、
肩代わりをしてくれる人
でしょうか、
人生を生きていれば
様々な場面で他人の優しさに
触れることがあると思います。
本日は人間が持っている
“優しさ”
について、
お話したいと思います。
上述に戻りますが、
心理カウンセラー/セラピストに
なっている人は
絶対にココロが
張り裂けるような
傷つき体験をしていて、
その体験を乗り越えているので、
現在、
ココロがすごく傷ついている
他人に対して、
無理やり励ますことなく、
ごく自然に寄り添うことが
出来ると思います。
ただ、
心理カウンセラー自身、
問題が
まだ乗り越え切れてなくて、
無意識に歪曲した
“優しさ”
を使ってしまっている
カウンセラーだっています。

精神的に健康で
優しい人について、
特徴を上げて説明すれば、
・自分や他人の
長期的な人生を考える
・他人の痛みを知っている
・『いつもやさしい』を
目指していない
・相手や自分以外の人の
気持ち、特性や立場を考え、
寄り添える
・自分にも優しさを向ける
・都合のいい人にはならない
上記の項目に当てはまる人は
一般的に
“精神的に健康で優しい”
と周囲の他人からは
評価を受けます。
しかし、
上記の項目に当てはまる
“精神的に健康で優しい”
で他人に関わると、
やり過ぎ、行き過ぎた時に
思わぬ副作用があります。

その副作用とは、
・誰かにとって
“言いやすい人”になってしまって、
ダメ出しや批判、頼み事を
受けやすくなる
・他人が傷ついてしまうことに
自分も傷つく
・相手に感謝があるから
止められない
・“自分自身に原因がある”
と考えて、
自分のミスを深追いする
そして、
優しさやりすぎ、行き過ぎに
なってしまいますと
・過保護・過干渉
・相手に介入し
すぎてやりすぎる、
“いいよ、私がやっておいたよ”
・相手が望んでいないのに、
先回りしてやりすぎる
・他人に気に入られることで
安心安全を感じようとする
・誰にでもいつでも優しい
・自分を守るために、
ひたすら気を使って
他人軸で生きてしまう
・自己犠牲が過ぎる
・本当は精神的に
大きな代償を伴っている
・自分の人生なのに、
主体的に生きられずに辛い

この優しさやりすぎ、
行き過ぎの項目は、
優しさを受ける側の自立性を
奪ってしまって、
依存的にさせてしまいます。
ありがたみがなくなって、
都合よくこき使われる
場合もあります。
この項目は
相手のためではなく、
他人のために優しさをもって
行動ができる自分は
凄いと思いたい、
または相手に
ひたすら気を使って、
気に入られることで、
嫌がらせやいじめに
あわなくて済む、
安心安全を感じるために
“優しさ”を使っている、
結局は自分のために
優しくしている訳です。
ここまで見てきていかがでしたか、
“精神的に健康で優しい”
と
“優しさやりすぎ、行き過ぎ”
区別できていますか?
優しさやりすぎ、
行き過ぎになってしまって、
自己犠牲になった状態で、
優しさを使って、
苦しさを感じていませんか?
そして、他人を思う力を
自分自身に使っていますか?
自分にも優しさを
発揮してくださいね。
優しさについて、
書いてきましたが、
精神的に健康な優しさ、
それによる副作用、
優しさやりすぎ、行き過ぎ、
そして、
今回触れませんでしたが、
“関わらず放置する”優しさ
もあります。
適所で
発揮できるようになると
人生に彩が出てきますよ。