搾取子と愛玩子;兄弟姉妹差別(前編)

表題に

書かせていただきました

 

愛玩子搾取子

読み方は

 

搾取子(さくしゅし)

愛玩子(あいがんし)

 

と読みます。

 

 

これは兄弟姉妹差別が

起きている家庭で

 

使われる言葉で、

機能不全家族や

 

毒親のような

テーマ関連でないと

 

搾取子(さくしゅし)

愛玩子(あいがんし)

 

のような言葉には

出会わないと思いますので、

 

それぞれについて

説明させて頂きます。

 

 

 

搾取子(さくしゅし)とは、

 

親のストレスのはけ口に

される役割の子どものことで、

 

具体的には、

欲しいものを

 

買ってもらえない、

暴力・暴言を受ける、

 

家事をさせられる、

愛玩子が悪いことをしても

 

搾取子のせいにされるなどが

挙げられます。

 

 

 

 

それに対して、

 

愛玩子(あいがんし)とは、

可愛がられ、

 

自慢したり

見せびらかしたりする

 

ための存在、

つまりペットのような役割です。

 

 

搾取子と異なり、

欲しいものを買ってもらい、

 

悪いことをしても

怒られることはありません。

 

 

 

しかし、

親にとって自慢になる

 

子どもでいなければならないため、

進路は親の希望を

 

押し付けられることもあります。

 

 

 

 

ですので、

 

搾取子(さくしゅし)

として育っても、

 

愛玩子(あいがんし)

として育っても、

 

生き辛さ、苦しさを

抱えてしまうことになります。

 

 

親から兄弟姉妹間で

差別されると、

 

こどもの頃は

うまく言語化できずに

 

我慢・違和感を持って

やり過ごし、

 

心身ともに成長する

時期も差別されて

 

育った子どもは、

大人になってからも

 

人間関係に問題が

発生して苦しみます。

 

 

 

 

搾取子は親からの

愛情が不足した状態

 

あるいは

親から攻撃される

 

状態で育つため、

自己肯定感が

 

低くなりがちです。

 

 

 

子ども時代に親の顔色を

うかがってきたように、

 

大人になってからも

他人に気を遣い過ぎて

 

精神的に

疲れてしまうことがあり、

 

自分の意見を

言いづらくなってしまうのです。

 

 

 


愛玩子

愛情をたくさん受けて

 

育ったかのように思えますが、

実際は親の見栄のために

 

かわいがられていたに

過ぎません。

 

 

いつもいい子であるため、

何もできないフリをして、

 

つまり自分が搾取子の

役割にならないよう、

 

親の気に入るような

自分を演出します。

 

 

また、

 

甘やかされて育ったり、

面倒なことは搾取子に

 

押し付けてきたことにより、

自立することが

 

困難であったり、

我慢することが

 

苦手だったりします。

 

失敗も素直に認められず、

他人のせいに

 

してしまうこともあります。

 

 

 

ある事件の実例を用いて、

搾取子と愛玩子を説明すると、

 

 

 

 

Aさんが5歳の頃、

児童保育所から

 

発達障害の一種である

「アスペルガー症候群」の疑いを

指摘されたのに、

 

 

母親は

 

「そんなの大きくなれば治る」

 

病院に通わせず、放置していた。

 

 

14歳のときに

Aさんが自ら病院に

 

行こうとしたが、

薬代が高いからという理由で

 

母親はお金を渡さなかった。

 

 

2の新学期に

母親が

 

姉には新品の水筒を

与えたのに、

 

Aさんにはもらい物の水筒を

与えたところ、

 

 

その日の夜中に

両親の寝室に入って、

 

包丁と金槌を投げつけた。

 

 

これを危険と思った

母親が通報をして、

 

Aさんは、

駆けつけた警察官に

 

 

「新品の水筒を貰った

お姉ちゃんとの

格差に腹が立った」

 

 

と訴えた。

 

これは搾取子として

育ってきたAさんの中に

 

溜まった怒り・悲しみが

爆発した事例でしたが、

 

こんなのは

氷山の一角に過ぎません。

 

 

 

 

つづきは後編で