
ココロの世界では、
よく出てくるキーワードで
“共依存”
があります。
共依存でいえば、
母娘共依存関係が
一番よく取り上げられる
ことだと思いますが、
今日はそれも含んで、
共依存をテーマに
お話ししたいと思います。
まず、
共依存を
ご存じない人のために、
共依存とは、
特定の相手との関係に
過度に依存し、
その関係性に
囚われてしまう
状態のことです。

共依存を説明する
その前段階として、
依存体質に
なってしまう人の
特徴について、
下記に挙げると、
・心身を犠牲にして
相手のお世話役、
愚痴のゴミ箱役に
自分の存在価値を
見出して、
その役割に
依存してしまう
・相手の期待に応えようと
思いやすい思考癖
・放っておけずに引き受ける
・相手が落ち込んでいると
不安で自分も落ち込む
・相手からの
精神的・身体的・
経済的な痛みを
許してしまう
・他人からの
望まない行為に
応じてしまう
・血縁関係、上下関係に弱い
・常に先回りして気配りして、
相手や周囲のことを
敏感に察する
・過保護・過干渉に
なるほどお世話焼き
・ひとりでは
やっていけないと思って、
依存心強い
・自分の存在価値を感じたい、
大丈夫だって安心したい
共依存体質の人は
承認や感謝を
欲している人であり、
他人から
“あなたが必要だ”
とか、
“あなたがここにいることに
すごく感謝している”
と言われると、
承認欲求が満たされるので、
その時点で持てるもの
(かなりの自己犠牲を
含んでも)
全てを差し出そうとします。
そして、
他人との
境界線があいまいで、
特定の人のことで
頭がいっぱいになっています。
他人が一人でできることでも、
手出し、
口出しをしてしまう
傾向にあります。

いかがでしたでしょうか?
では、
上述した
依存体質の人が
共依存関係になった際の
具体例を
下記にご紹介します。
①母娘共依存関係:
密着しすぎ
母親が過度に構い、
躾の名のもとに
強制命令を出し続け、
娘の人生を心配するが
あまり口を出して、
手を出してしまいます。
娘は常に母親の許諾が必要、
機嫌を損ねないように、
必ず顔色を
見ておかないといけない。
自分の意見があったとしても、
抑圧する癖がついて、
終いには
自分の意見が
わからなくなってしまう。
だから、
行動の方向性を決める際、
怒られたくないので、
常に母親的な
発想してしまって、
その呪縛から逃れられない。
このようにして、
共依存が成り立ちます。
②職場での共依存関係:
主従関係が強すぎる
部下にとってみれば、
何も考えずに
上役のいうことに
従っていれば、
安心・楽、
よりよくするような
改善案を考える
必要がない。
上司にとってみれば、
大勢の人を
操縦できる“快”に
依存してしまう、
上で居たい、
優れていたい、
などに依存してしまう
このようにして、
共依存が成り立ちます。
③恋愛・夫婦共依存関係:
片方が辛すぎる
パートナーAは
自分が役に立つ、
必要とされることを
証明し続けたいので、
献身的に
自己犠牲をやり続ける
パートナーBは
相手の献身的な奉仕を
当たり前と思って、
勝手気ままに甘えすぎる、
自分だけ良かったらいいと思う
このようにして、
共依存が成り立ちます。
④友人共依存関係:
楽しさより息苦しい
友人Aは
常に相手に気を使って、
“良い子”“良い人”で
いようとして、
周囲の他人からの
評価をすごく気にする、
相手を気にして
離れられない。
友人Bは
常に連絡を取り合って、
べったりを好み、
何を決めるにしても、
逐一細かいことでも
必ず意見を求める。
人と人の間の境界線が
全く守られていない状態で、
共依存が成り立ちます。

では、
改善と対処についてですが、
外部からの承認や評価に
人生の重きを置きすぎたために、
依存体質に
なってしまった訳です。
親から見捨てられない子、
気に入られる子、
褒められる子、
叱られない子
になるために、
友達集団から
嫌がらせされないように、
いじめを受けないように、
仲間外れにならないように、
ひたすら外側に意識を
向け続けて、
安心安全を感じ、
生き抜いてきた訳です。
ですから、
自分の評価は
他人から得るものという
価値観になってしまっています。
なので、
まずは外部に向いている
意識を内側にむけることが
大切です。
・自分の人生、自分で決めて、
自分で行動してみて、
自分で責任を取る
・自分の
寂しさや不安な気持ちが
あることを認める
・他人との境界線を
明らかにする習慣を身に着ける
・嫌なこと、不本意なことには
“NO”と言う
表面的な
体裁や外面でなく、
自分の歴史と中身に
目を向けて、
自分の内側と
向き合ってみて下さい。