
皆さんはフキハラという言葉、
聞いたことありますか?
私がよく伺うケースとしては、
こども達が巣立って、
熟年夫婦2人になった時に、
夫から妻に
“フキハラ”があって、
妻から相談を
受けるパターンです。
場合によっては、
熟年離婚に
なってしまうこともあります。
フキハラ
(不機嫌ハラスメント)とは、
不機嫌な態度や言動を
繰り返し、周囲に
精神的な苦痛や威圧感を
与えるハラスメント行為です。
モラルハラスメントの一種で、
意図的・無意識的を
問わず発生し、
相手に過度な
気を遣わせ、
萎縮させ、
職場や家庭環境を
悪化させます。
具体的には、
ため息や舌打ちを頻繁にする、
物を乱暴に扱う、
威圧的な態度をとる
(腕組み、険しい表情など)
などが挙げられます。
皆さんは
家庭内や職場で
フキハラを経験したこと
ないですか?

フキハラを使って、
他人を心理的に
揺さぶる人の特徴は
・親しい人限定で行われる
上述したように、
夫妻間であったり、
親子間であったり、
友人間であったり、
親しい人の間に限定されます。
・不安が強くて、気分屋で
精神的に不安定
常に先行きのことが心配で、
自分が抱えている
ストレスを自分自身で
処理できずにいます。
ですので、
不安や恐怖心を
そのまま表現することが
出来ずに、
怒りに変化させて、
目の前の他人に
ぶつけている状態です
・相手に対する
依存心や甘えが強い
相手にわざわざ言わなくても、
“阿吽の呼吸”で
理解される、
わかってもらえるという
依存心や甘えがあります。
相手に自分のストレスを
解決してもらいたい
依存心は幼児的退行と
呼ばれるものです。
相手を
思い通りにしたいという
幼児期の欲求表現
でもあります。
・支配的でありながら
依存心が強い
“私のことは理解しろ、
でも、あなたのことは
わからないから関わらない”
とか、
“私のことは優先して欲しい、
でも、あなたのことは
関心がない”
という態度、
自己中心的な態度や
考え方なので、
相手は凄く疲弊します。
では、
なぜこのフキハラのような
態度を取るのか、
・過去の親子関係が
投影されやすく、
親しい人には甘えが
表現されやすい
相手に不満がある時、
言葉にして伝えずに、
態度、動作で示す。
これは親しい間柄、
特にパートナーに
やってしまう傾向にあります。
・自分のストレスや
不満に向き合えない
自分が感じている
ストレスが自分の周囲に
問題があると認識していて、
外側ばかりを変えようとして、
自分自身の内側に
向き合うことを避けています。
いつまで経ってもストレスが
軽減されないので、
常にイライラ、
不機嫌状態でいます。
・相手を
心理的に揺さぶって
思い通りにしたい
不機嫌でいることで、
相手が困ることが
わかっていて、
その瞬間に自分の要求を
通してくれれば、
自分の機嫌を直す、
というプロセスを過去に
学習している

では、
このようなフキハラの人達を
放っておくと
どうなってしまうのか、
・その人の周囲の他人達の
ココロが傷ついて、病んでいく
特に、
自責傾向
(自分が悪いと思う、
罪悪感を持つ)が
強い人は追い込まれやすい。
・問題がこじれて最終的に
親しい関係は破綻する
周囲の他人達は
機嫌を取る物言いしか
出来なくなる、
腫れ物に触れるような
コミュニケーションしか
出来なくなる、
言いたいことが言えなくなる、
あるいは、
相手と対立して
喧嘩が絶えなくなり、
関係性は悪化し、
最終的に
破綻してしまいます。
やっている本人が孤独になります。

最後に、
周囲にフキハラする人が
居た場合、
どのように対応すればよいか、
・淡々と受け流す、
聞き流す、無視する
・怯えない
怯えた態度をみれば、
相手はフキハラを
さらに増大させてしまいます。
だって、
フキハラ受け手が
不安・恐怖を感じたくないから、
相手の要求を通してくれる
成功体験を
いっぱいしてきた訳ですから
・相手がフキハラを使って、
思い通りコントールしようと
することに乗っからない
支配を受け入れない
態度をとること、
言葉で
あなたとコミュニケーションを
したい旨、相手に伝える
フキハラで相手に対して、
不安・恐怖を煽り、
その引き換え条件として、
自分の欲求を通すような
幼児的行為ではなく、
ことばを通じた
大人のコミュニケーションを
取り続けることが重要で、
それが叶わないのであれば、
相手と距離を取ることも
ひとつの解決方法で
あると思います。