
皆さん、表題の単語、
聞いたことありますか?
今日は、“感動ポルノ”に
ついてのお話です。
今年も24時間テレビが
放送されましたね、
皆さんは
ご覧になりましたか?
私の自宅には
テレビがないので、
直接的に
観た訳ではありませんが、
Webニュースや
ショート動画で少しだけ内容を
垣間見れます。
毎年、必ず、
100Kmマラソンに
その時時流に乗っている人、
もしくは、
走るための理由がある人が
選ばれていますよね。
今年は、
アイドルグループ
“SUPER EIGHT”の
横山 裕さんでした。
毎年、ゴールテープを切る
場面になると、
挿入歌“サライ”が
流れているのが定番で、
“感動した”などの
メッセージが
番組ホームページに
寄せられていると伺います。

私はこの
“設定された感動シーン”に
触れると、
何か違和感があります。
それは、
“感動ポルノ”のように
感じるからです。
もともと、
“感動ポルノ”という言葉は、
障がい者人権活動家の
ステラ・ヤングさんが
プレゼンテーション番組TEDに
出演した際に使用されて、
一気に世界に広まった
言葉です。
元々の意味は、
『障がい者が障害を
持っているというだけで、
障がいを持つ人々を
用いて感情を誘引させる
ビデオ・記事』
であり、
障がい者が
ごく普通に
生活している様子を
健常者が感動するための
道具として使われていること、
『清く正しい障害者』が
懸命に何かを
達成しようとする
場面をメディアで
取り上げることを
批判するところから
始まっています。
「ポルノ(porn)」には、
視聴者・読者にある
感情などを誘引させることを
意図されて作られた
コンテンツという意味で
使用されています。

では、
今回の24時間テレビの
横山さんの件は、
3歳で両親が離婚し、
5歳で母親が再婚、
義父とは折り合いが悪く、
祖父母宅で一時暮らした。
最愛の母親も
横山さんが29歳の時に、
心臓の病気で他界している。
そして2人いる弟にかかる学費、
その他お金を横山さんが
稼いでいたというエピソードが
紹介されていました。
人間の感情の流れを考えると、
初めに不遇で、貧乏で、
複雑な家庭環境で育ち、
当時、
母親が応募したジャニーズに
合格して、その後、
“関ジャニ∞”(かんじゃにえいと)
としてデビュー、
メンバー脱退、
事務所創業者性加害の
影響によるグループ名変更、
などを経て、
24時間テレビ、
100Kmマラソンランナーに抜擢・・・
という横山さんのストーリーを
聞いてみて、
皆さんはどう感じますか?
見ている人を
意図的に感動させるような
ストーリー展開になっている、
と私は思いました。
上述したような
ステラ・ヤングさんが
最初に言っていた
“感動ポルノ”の意味合い
(障がい者が普通に
日常生活を送っている状況を
健常者が感動するための
道具として使うこと)
とは違っていますけど、
作為的な“感動ポルノ”だと
私は思います。

私達が普通に
日常生活を送っていれば、
作為的な感動ポルノ演出か、
もしくは
本当の感動に出会うと思います。
本当の感動は
筆舌しがたいのですが、
言葉を超えた波動で
伝わってくると思います。
何かを諦めていた人々に
感動・情熱・勇気を与えます。
上述した横山さんと
同じように困窮して、
苦労して、
やっとのことで這い上がってきて、
やがて成功をつかみ取る、
夢を叶えるストーリーは
身近な人でも
体験するかもしれません。
人間だれしも
感情が反応して、
共感するかもしれません。

これは、
ココロの世界の言葉を使って、
ご紹介すると、
“ヒーローズ・ジャーニー”と
呼ばれるもので、
(過去に捲土重来という
タイトルで記事掲載)、
人間だれしも
一度はどん底を味わって、
失望・絶望の
経験をするが再起して、
勢いを取り戻す、
という体験をしているので、
この種のストーリーに
ココロが動かされて、
共感するかもしれませんし、
涙を流してしまう
かもしれません。
どうせ感動するなら、
感動ポルノのような
安っぽくて、
強制的で、
一時的なものではなく、
高次のエネルギーで、
自発的、永続的な感動を
体験したいですよね。
世の中には、
安っぽい印象操作を
利用した“感動ポルノ”は
溢れていますからね。