プライドという言葉の本質

“プライド”という言葉、

皆さんも折に触れて

 

聞いたことあると思います。

 

 

 

“あの人は

プライドが高いね”

 

 

とか、

 

 

“それは私のプライド

許さない”

 

 

とか、

 

 

 

過去サラリーマン時代に

アメリカの取引先担当者も、

 

be proud of ~”

そのことを誇りに思う(べき)、

 

そのビジネスを

やり続けたんだから、

 

誇りに思うべきだよ、

なんてよく言われていたことを

 

思い出しました。

 

 

 

 

私のサラリーマン時代は、

プライドという言葉を

 

“自尊心”を“虚栄心”と

はき違えていたと思います。

 

 

自尊心と虚栄心を

もう一度復讐しておくと、

 

自尊心

 

自分自身を尊び、

大切にする

 

気持ちのことです。

 

心理学では、

自分という存在に

 

価値があると感じ、

自分を肯定的に

 

受け止める

感情を指します。

 

自信とは異なり、

能力や他者からの

 

評価に左右されず、

ありのままの自分を

 

大切に思えることが

特徴です。

 


これに対して、

 

虚栄心

 

実質以上の

自分を良く見せようとする心、

 

つまり、見栄体裁

重視して自分を飾ろうとする

 

心理のことです。

 

 

他人の目を意識し、

実際よりも

 

高く評価されたい、

優れていると

 

見られたいという気持ちから、

しばしば見栄を張ったり、

 

誇張したりする

行動につながります。

 

それで、

私のサラリーマン時代の

 

お話に戻しますが、

何度かこのブログで

 

ご紹介しているように、

私は24年間、

医療機器製造会社の

 

輸入部門で

心臓不整脈治療に

 

関わる製品群の

販売促進、教育、学術を

 

主に担当していました。

 

 

 

 

その当時、

心臓不整脈に対して、

 

薬物を使わない

根治療法が

 

日本に

輸入されてきた

 

頃だったので、

アメリカ出張して

 

学会参加すれば、

最新情報が手に入りました。

 

 

 

 

30年ほど前で、

Webが今ほど

発達していなかった

当時です)

 

 

 

 

その情報を持って、

日本に帰国すれば、

 

普通は面会するのが

難しい医師も喜んで

 

時間を作ってくれて、

日ごろの手術方法にも

 

取り入れてくれました。

 

日本の不整脈治療を

動かしている先生方に

 

面会できるし、

役に立っている感を

 

実感していました。

 

 

 

 

 

この時、

私の虚栄心は

満たされていました。

 

 

日本の

不整脈治療の一役を

 

買っていることが

体感出来たし、

 

不整脈治療において、

いつも多忙な

 

“スーパードクター”に

面会できて、

 

特別な待遇を

受けているように

 

思っていました。

 

周囲からの評価と

自分の人間としても

 

存在価値を

同一視していたと

 

思います。

 

 

さらに、私の起きていた

良くない現象は、

 

 

“虎の威を借る狐”現象で、

 

 

 

本当にすごいのは寝食を

忘れて患者さんに向き合って、

 

必死に働いている

名医なのですが、

 

そのメンバーのひとりであると

思うことで私の持っている

 

虚栄心が満たされて、

ムダに高いプライドを

 

持っていたと思います。

 

 

 

 

コミュニケーションにおいて、

お互い同格で等しく意見を

 

言い合える間柄を

 

“よこの関係”

 

とすれば、

当時の私は

 

“たて(上下)の関係”

 

をやっていたと思います。

 

 

 

“俺はあの名医と

親交がある、

 

だから、気軽に

話しかけてくるな”

 

 

とか、

 

 

“俺は学術的に

役に立っている、

 

お前はどうなの、

役に立ってないなら

 

近寄るな”

 

 

とか、

 

 

思っていました。

 

相当嫌な奴だったと

思います。

 

 

 

その後、

私は原因不明の

 

全身激痛に

定期的に襲われて、

 

ココロも身体も

壊れていきました。

 

 

 

全身激痛だったので、

立ち上がることも、

 

歩くことも困難になって、

自分を万全に

 

保てていないので、

仮面をかぶって虚栄心を

 

保つしかありませんでした。

 

 

 

 

ですが、

繰り返す

 

原因不明の全身激痛、

出世街道から外れる、

 

ココロと身体が立て続けに

崩壊して、

 

24年間のサラリーマン人生に

ピリオードをうちました。

 

 

今ならプライドという言葉で、

 

“虚栄心”と“自尊心”の

違いがはっきり理解できます

 

 

世間一般的にいう

プライドは虚栄心のことを

 

指していて、

言葉を言い換えれば、

 

見栄体裁

言われるものです。

 

 

この虚栄心を満たすために、

他人を利用すると、

 

必ず人間関係は

上手くいかなくなります。

 

 

 

 

 

であれば、

最初から“自尊心”の

 

プライドがあれば

いいじゃないか、

 

と思われると思いますが、

最初から自尊心を

 

持っている人よりも、

虚栄心を満たそうとして、

 

ココロと身体がボロボロに

なってから自尊心を理解し、

 

実践している人の方が

人間的に魅力があると感じます。

 

 

 

 

なぜならば、

ココロと身体がボロボロに

 

なった時にその時まで

隠していた

 

自分の弱さや脆さ、

エゴイスティックで自分勝手、

 

傍若無人で

臆病な自分を

 

見せつけられて、

それを認めないと

 

また同じ周回をまわってしまう、

前に進めなかった

 

経験をしているからです。