
■ある朝、
身体が動かなかった
38歳のある朝、
目は覚めているのに
起き上がれませんでした。
少しでも筋肉に
力を入れると
全身に激痛が走る。
ベッドに
横たわることすらできず、
椅子に座って
眠るしかありませんでした。
当時の私は、
いわゆる
“モーレツサラリーマン”。
残業は月200時間を超え、
海外出張や
新製品導入プロジェクトに追われ、
休日も仕事関係の予定で
埋まっていました。
心も体も限界を
超えていたのに、
「ここで止まったら終わりだ」と
信じ込んでいたのです。
■休めなかったのは「怖かった」から
「休むと迷惑をかける」
「頑張らないと
認められない」
「優秀でいなければ
存在できない」
そんな思い込みが、
私を動かしていました。
本当はしんどくても、
それを感じないように
スケジュールを詰め込み、
怖さや不安を“仕事”で
ごまかしていたのです。
しかし、身体は正直です。
限界を超えたとき、
もう動かないことで
私に「ちゃんと休んで」と
教えてくれました。

■原因不明の激痛が
教えてくれたこと
病院での診断は“原因不明”。
正体のわからない
痛みと恐怖で、
不安は増すばかりでした。
その後5年間、
年に数回、
同じような発作を
繰り返すことになります。
そのたびに仕事を
離れざるを得ず、
出世レースから外れ、
重要プロジェクトにも
呼ばれなくなりました。
でも振り返れば、
それは私が
「本当の自分と
向き合う時間」を
もらった出来事だった
のだと思います。

■今のあなたへ伝えたいこと
今、社会の変化は
ものすごいスピードで
進んでいます。
そんな時代の中で、
真面目に、
誠実に働く人ほど、
自分を責め、
無理を続けています。
だからこそ、伝えたいです。
「休んでいいよ」「任せていいよ」。
しんどいときに
他人を頼るのは
“弱さ”ではありません。
助けを求めることは
“勇気”です。
それでも休む自分を
責めてしまう人は
多いと思います。
理想の自分と現実の差に
涙がでてくる
かもしれませんね。
でも、
その涙の裏には
“ずっと頑張り
すぎてきたあなた”
がいませんか?

■チェックしてみてください
・「大丈夫、平気です」が口癖
・人に迷惑をかけるのは
絶対ダメと思っている
・休んだら負け、
やめたら負けと感じる
・何でも自分で抱え込む
・感情を出すのは恥ずかしい
もし当てはまるものがあるなら、
それは“優しすぎるあなた”の
サインかもしれません。
■「休むこと」も立派な成長
あなたの心と身体が
健康であること以上に、
大切なことはありません。
成長とは
「頑張り続けること」
だけではなく、
これまでできなかった
“休むこと”“任せること”を
練習していくことでもあります。
「都合のいい人」をやめて、
自分の弱さを
受け入れる
勇気を持ったとき、
人は本当の意味で、
強く、優しくなれるのです。
どうか今日くらいは、
自分にこう言ってあげてください。
「休んでいいよ。
もう十分、頑張ってきたよ」